受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

神戸女学院中学部

2025年9月5日(金)

緑豊かで美しいキャンパス
礼拝では自分自身と向き合う

 1875年、米国から派遣された2人の女性宣教師によって設立された神戸女学院。建学の理念を体現する教育目標として「キリスト教主義」「国際理解・英語教育」を掲げています。部長の森谷典史先生は、「聖書に基づいた人格教育と、国際理解の精神を実践するための英語教育、それに加えて、『自由・自治』の精神を身につけることに力を入れている」と説明します。そんな教育の場となるのは西宮市岡田山に広がる緑豊かなキャンパスです。敷地内に広がる美しい校舎群は名建築家W.M.ヴォーリズが設計したもので、国の重要文化財に指定されています。

 同校の一日は毎朝8時30分からの礼拝でスタートします。聖句の暗誦や讃美歌に続き、牧師や先生などさまざまな人の話を聞く時間を設けています。「1年間で180人、6年間で1000人以上の話を聞くことになります。それらを通して、自分はどう生きればいいのか、何をなすべきかを生徒たちは繰り返し問われます。やがて一人ひとりが自分自身の答えを見つけ、学校生活で実践していきます」。なかでも生徒の心に響くのが先輩の話で、行事のリーダーを務めた先輩や、外部の大会で賞を取った先輩の経験談や熱いメッセージを聞いて「自分もあの先輩のようになりたい」「自分も壇上に立って話をしたい」と目標を持つようになるそうです。「この礼拝が本校のいちばんの教育の場です」と森谷先生は強調しました。

母語のように学んでいく英語
行事は生徒主体で盛り上がる

 特色ある英語教育は、80年以上前に同校のアンジー・クルー先生が体系化した「クルー・メソッド」に基づいて展開しています。赤ちゃんが英語を母語としてマスターするように学習するため、授業はオールイングリッシュです。中1生にはまず発音指導を徹底。独自の発音記号カードを使って、英語を正確に聞き、発音する力をつけることから始めます。

 年間行事を生徒主体で企画・運営するのも同校の特徴です。新中1生を歓迎する「J1デイキャンプ」は上級生の有志50名が企画・運営します。体育祭や文化祭も1年がかりで準備し、終了後はリーダーを務めた生徒が礼拝でみずからの思いを後輩に伝えます。

 卒業生の進学先は例年、理工系が約30%、医学系が約40%、文系が約30%です。新型コロナの流行が始まってからは医療分野への志望者が増え、医学部のほか薬学部や看護学部まで含めると、医療系学部が約45%を占めるとのことです。

 最後に「神戸女学院の永久標語『愛神愛隣』の下、自分がやりたいことを中高6年で考え、いろいろな経験を積み、生きる意味を学んでほしい」と参加者に呼び掛けました。

イメージ写真

www.kobejogakuin-h.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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