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学校説明会レポート
千代田区立九段中等教育学校
2025年9月29日(月)
「英語で学ぶ」姿勢を重視し
グローバル教育に力を入れる
千代田区立九段中等教育学校は1924年に第一東京市立中学校として開校しました。戦後の学制改革で都立九段高等学校となり、2006年に千代田区に移管されて6年一貫の中等教育学校に改編されました。
SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会では、最初に統括校長の野村公郎先生が、「適性検査」について説明しました。「答えは一つとは限りません。出題者の意図を読み取り、自分の考えを言語化して表現する力が求められます」と述べ、論理的思考力、表現力、粘り強さが評価されることを強調しました。小学校で学んだ知識を活用し、「教科横断的に考える」力が重要とのことです。
同校の教育の中心はグローバル、STEAM、アントレプレナーシップを3本柱に据えた「九段探究プラン」です。各教科で学んだ知識を生かし、正解のない問いに取り組む姿勢を育てます。
グローバル教育にも力を入れており、3年生のオーストラリア研修、5年生のシンガポール研修は全員参加です。希望者にはUCLA海外大学派遣研修、シリコンバレー派遣研修、英国語学研修などもあります。I.F.U.(国際大学連合)との連携により海外大学への進学の道も開かれており、イギリス(4校)、アイルランド(1校)、アメリカ(1校)にある六つの大学に推薦枠を確保しています。また、放課後や週末に、指定されたオンラインのプログラムを履修すれば、アメリカの高校卒業資格を取得できる制度もあり、これは国内外の大学進学において大きなアドバンテージとなります。
全校生徒のICT環境の整備と
生成AIの活用を積極的に進める
同校は、文部科学省が進める「リーディングDXスクール事業」の生成AIパイロット校にも指定されており、ICT環境の整備と生成AIの積極的な導入を進めています。全生徒にタブレット端末を貸与し、LTE通信を千代田区負担で提供しているため、自宅にWi-Fi環境がなくても学習が可能です。また、同校が独自に開発した生成AI「otomotto(オトモット)」は9割以上の生徒が日常的に活用しています。プロンプト(指示文)の工夫によって回答が変わることから、質問力・対話力が向上しているそうです。
野村先生はこれからの社会で求められる資質・能力として、「創造力」「グローバル・多様性」「デジタル人材」「質問力・対話力」「ファシリテーション力」「挑戦」を挙げました。そして、「挑戦とは、できないことをやること。失敗は挑戦の証しであり、失敗を許容する教育環境が必要です」と語り、生徒の可能性を引き出す教育をめざす姿勢を示しました。こうして、同校が知識の習得にとどまらず、社会で活躍するための力を育てる場でもあることを参加者に印象づけて、説明会は終了しました。
「九段下」駅から徒歩3分、「飯田橋」駅から徒歩10分という立地で、九段校舎(1~4年生)と富士見校舎(5・6年生)とに分かれています
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