受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学藤沢中学校

2025年10月1日(水)

隣接する日本大学と中高大連携教育を実践。学校行事や大学受験に“チーム日藤”で挑む

 日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校は、「健康」「有為」「品格」を校訓に掲げる共学の中高一貫校です。小・中・高、そして大学(生物資源科学部)の校舎とさまざまな施設を有する広大なキャンパスには、日本大学の「自主創造」の教育理念を実践するための最新の設備が備えられています。

 この日の説明会であいさつに立った校長の渡辺博先生は、近年の傾向として、卒業後の進学先として日本大学以外の大学をめざす生徒が増えていることや、最近、中学入試での志願者数が増え、合格者数に対する入学者数の割合も高くなっていることなどを紹介しました。そのうえで、「本校は、学校行事から大学受験まで、“チーム日藤”で全力を挙げて取り組む学校です。ぜひ、実際に学校や生徒の様子を見て、受験校の一つとして検討していただけたら幸いです」と話しました。

 続いて、中学教頭の沼尻和明先生が中高のクラス編成について説明しました。中学は1学年3クラスで、生徒は学力や希望進路に関係なく、フラットに割り振られますが、高校からは新たな入学生が加わることもあって、日本大学の難関学部や国公立・難関私立大学をめざす「特別進学(特進)クラス」が3クラス、日本大学を中心に多様な進路をめざす「総合進学(総進)クラス」が9クラスとなります。保護者の方からは「特進クラスに入れないと、他大学受験は難しいのですか」という質問がよく寄せられるそうですが、沼尻先生は「総進クラスからも難関大学合格者がたくさん出ています。ご安心ください」と述べました。なお、男女比は、入学年度によってばらつきはあるものの、おおむね1対1で推移しているとのことです。

 同校は、獣医学科や海洋生物学科を擁する日本大学生物資源科学部のキャンパスに隣接していることもあり、中高大の連携教育が盛んです。中1では、敷地内の畑を使って、整地から野菜の収穫までを体験する「農場実習」を行います。中2では、ソーセージやレトルト食品づくりに挑戦する「食品加工実習」もあります。また、今年度からは、中学3年生を対象とする「生物資源体験学習プログラム」や、中学高校の希望生徒・保護者対象の「医歯獣医合同説明会」も始まりました。「キャンパスが隣接しているからこそできる、こうした大学との密な連携は、生徒の将来のキャリア形成に大きく役立っています」と沼尻先生は胸を張ります。

 同校の内部推薦制度を使って、日本大学に進学する方法は二つあります。一つは、全国に26ある日本大学付属高校・中等教育学校の生徒を対象とした「基礎学力到達度テスト」の成績を利用する「基礎学力選抜方式」です。そしてもう一つは、高校3年間の学業や部活動の実績を利用する「付属特別選抜方式」です。沼尻先生によると、「基礎学力到達度テストにおける本校の生徒の成績は、理系科目では、例年、トップクラスにある」とのことです。生物資源科学部の施設を見学する機会があり、高校在学中に大学の単位を取得できる科目履修制度なども充実している同校は、「理系学部、とりわけ獣医学科をめざす生徒にとっては、恵まれた環境にあります」と強調しました。

 その一方で、近年は日本大学以外の大学を志望する生徒も増えています。2025年3月の卒業生について見ると、日本大学への進学者の割合は約38%でした。約56%以上が他大学に進学しています。2025年の他大学合格実績は、東京大学1名、東京科学大学2名、早慶上理48名、GMARCH220名など。放課後に行われる講習や自習室の開放、長期休暇中の補習や特別授業などの手厚いサポートによって、生徒一人ひとりの希望進路の実現を後押ししている結果です。

 最後に、広報部主任の池田直哉先生から2026年度中学入試の説明がありました。2025年度から大きな変更点はなく、2月1日午前・2日午後・4日午前の3回の実施となります。池田先生は、「すべての科目において、難問・奇問は出題しません。基本的な計算や知識の習得を大切にしながら、勉強を進めてください」と受験生に向けてエールを送りました。

イメージ写真 開放感のあるスチューデントラウンジ。休み時間や放課後には、この場所で自習に励む生徒の姿もよく見られるそうです

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