受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学中学校

2025年10月2日(木)

将来を見据えた「2-1-3システム」で希望進路を実現する進学ハイブリッド校

 日本大学高等学校・中学校は、日本大学の教育理念「自主創造」の精神に則り、「自ら学ぶ」「自ら考える」の実践の下、「自ら道をひらく」能力を備えた人材の育成に努めています。近年では、日本大学の付属校でありながら、他大学受験も手厚くサポートする進学ハイブリッド校として、多くの受験生の関心を集めています。

 この日の説明会は、教頭の齋藤善徳先生による卒業生の進路・進学と教育システムについての説明から始まりました。「本校については、卒業生全員が日本大学に進学する学校だと思っている方も少なくありませんが、実際は日本大学への進学者は約半数で、残りの半数は他大学に進学しています」と話し、過去3年分の大学合格実績をスライドで詳しく紹介しました。それによると、昨年は、過去最高となる43名が国公立大学に合格。今春は、私大志望者が多かったこともあり、国公立大学合格者は30名にとどまりましたが、早慶上理に48名、GMARCH関関同立に135名、医学部医学科に7名がそれぞれ合格するなど、すばらしい結果を残しています。ちなみに、医学部医学科に合格した7名のうち6名は、日本大学医学部に合格した生徒で、いずれも内部推薦制度を利用しています。齋藤先生は「全国に26ある付属高校・中等教育学校に対し、付与される医学部の推薦枠は合計で15名です(2024年度)。そのうち6名を本校の生徒が獲得したことからも、いかにわれわれの教育が高水準にあるかをご理解いただけるのではないでしょうか」とアピールしました。

 続いての話題は、同校の特色である「2-1-3システム」についてです。これは、中3を「高校0学年」と位置づけた同校独自の教育システムで、中1・2は「アカデミックフロンティア(AF)コース」または「グローバルリーダーズ(GL)コース」のいずれかで学びます。中3では高校での本格的なコース選択の前段階として、国公立大学や最難関私立大学受験をめざす「特別進学プレコース」、難関私立大学や日本大学進学をめざす「総合進学プレコース」、海外大学や上智大学・ICUなどを視野に入れた「総合進学プレコーススーパーグローバルクラス」の三つに分かれます。そして、その1年間で自分の適性や希望進路を見極め、高1から「特別進学コース」「総合進学コース」「総合進学コーススーパーグローバルクラス」のいずれかに進み、希望する進路の実現に必要な力を身につけていきます。

 齋藤先生は、中学の「AFコース」と「GLコース」の違いについて「大きく異なるのは、英語の授業形態です。『AFコース』では一般的な集団授業ですが、『GLコース』の授業は少人数制です」と説明します。そして、「『GLコース』で入学する生徒のうち、約8割は英語初学者です。英語学習経験がほとんどなくても、基礎からていねいに指導するので、心配は要りません」とフォローしました。

 また、同校は、生徒の視野を広げることを目的とした体験探究型キャリア教育プログラムにも力を入れています。たとえば、東京証券取引所や国会議事堂を見学します。医学部を志望する中学生が日本大学医学部を訪問し、大学教授の講義を受けることもあるそうです。「医学部を訪ね、『医師として大切なのは、若いうちから人間性を磨くこと』と聞いて感銘を受けた生徒たちは、次の日から模範的な行動を心がけるようになりました」と齋藤先生は言います。「中学生のうちから、第一線で活躍する方の話を聞けるのは、将来を考えるうえでたいへん有意義なことです。今後もさまざまな機会を増やしていきたいと考えています」と語りました。

 最後に、広報部主任の藤原くみ子先生から2026年度入試についての説明がありました。昨年度と同じく、募集定員は「AFコース」が120名、「GLコース」が80名です。藤原先生は「両コースとも同一問題を出題し、合格判定も同一基準で行います。2年間過ごすコースですから、どちらの環境がご本人の希望に合うのか、お子さんとじっくり話し合ったうえで出願してください」とアドバイスを送りました。

イメージ写真 東急東横線・目黒線・新横浜線、横浜市営地下鉄グリーンライン「日吉」駅からスクールバスで約5分、徒歩で約12分です

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