受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

昭和女子大学附属昭和中学校

2025年9月29日(月)

昭和医科大学との特別協定により、進路の選択肢がさらに広がる

 昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校は、校訓三則「清き気品」「篤き至誠」「高き識見」の下、みずからの能力を発揮して活躍できる力強い女性の育成をめざし、教育改革を推進しています。昭和女子大学への内部推薦制度に加え、高校に籍を置いたまま、高3の1年間、同大学の講義を履修し、大学の単位も取得できる「五修生制度」を導入していることが大きな特徴です。これを利用すれば、大学進学後の留学や、卒業後の大学院進学などにも余裕をもって取り組むことができます。

 一方、最近は、理系の学部・学科に進学する卒業生も3割以上おり、特に医・歯・薬・看護・獣医学部への進学者が増加しています。この日の説明会では、校長の真下峯子先生から、理系志望者の増加を後押しする新たな取り組みに関する情報が発表されました。同校はこれまで昭和医科大学(2025年4月より昭和大学から昭和医科大学に校名変更)とも特別協定を結び、8年間で50名を超える卒業生が、同大学の医学部・歯学部・薬学部・保健医療学部に特別推薦枠で進学してきました。さらに2027年度からは、上記の「五修生制度」の利用が昭和医科大学でも可能となります。真下先生は「理系分野を中心に、女性の人材登用を進める動きが顕著です。女子が能力を発揮しながら生きていく時代に、それを支える教育活動をしていきたいと考えています」と語りました。

 一方、グローバル教育にも力を入れています。たとえば、中2では全員がアメリカ・ボストンにある学園の海外施設「昭和ボストン」を訪れ、12日間の研修「The Boston Mission」を行います。日常的にも、昭和女子大学キャンパス内にある「ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ昭和(BST)」や米国ペンシルベニア州立テンプル大学ジャパンキャンパスとの交流が活発で、海外大学進学をめざす生徒も増加傾向にあります。2024年度の高3は17名が海外大学に挑戦し、のべ70の大学に合格しました。

 続いて、進路支援部長の藤田円先生から「ワンランク上の自分をめざして」をキーワードに、進路指導についての説明がありました。同校では、自分に限界を設けず“自立した学習者”になること、自己の可能性を広げる視野を身につけながら、一人ひとりが希望進路を実現することをめざしています。藤田先生は「昭和女子大学への推薦合格の権利を確保しながら、他大学を受験することも可能です」と、附属校ならではの“安心して挑戦できる制度”を紹介しました。指定校推薦枠も豊富で、希望者対象の個別特別講座、総合型選抜志望者への個別対策指導、季節講習なども行われています。

 最後に、入試広報部長の杉村真一朗先生から、学校生活と入試に関する説明がありました。同校では、中学から3コース制を導入しており、各科目にバランス良く取り組む「本科コース」が4クラス、理数系科目に重点を置いた「スーパーサイエンスコース」が1クラス、高1後期から高2前期で全員が参加する10か月のカナダ留学をはじめ、国内外での研修プログラムが多い「グローバル留学コース」が1クラスそれぞれ設置されています。定員に空きがあれば、コース間の移動も可能です。

入試については、「点差が開きやすいのが算数です。本校では粘り強くチャレンジする姿勢を評価したいので、途中式にも点数をつけています。部分点の積み重ねで合格ラインに達する受験生が毎年います。国語は、最後の知識問題と記述問題で差がつきます。ここでしっかり点が取れるよう、時間配分に気をつけながら過去問に取り組んでみてください」とのアドバイスがありました。募集はコース別に行っていますが、「グローバル留学コース」と「スーパーサイエンスコース」の希望者は、仮に希望したコースに不合格でも「本科コース」にスライド合格できる制度があります。

イメージ写真 2023年にリニューアルしたばかりの図書室は、談話スペースもある開放的な空間で、生徒にとても好評です

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