受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千葉日本大学第一中学校

2025年9月18日(木)

中高大連携で理工医歯薬の学びを深めるとともに、非認知能力を育てる

 地元の千葉県船橋市では「千葉日」として親しまれている千葉日本大学第一中学・高等学校は、日本大学の特別付属校です。東京・両国の日本大学第一中学校・高等学校と同じ学校法人日本大学第一学園によって、1968年に高等学校が創立され、その2年後に中学校が併設されました。校訓「真・健・和」の下、生徒一人ひとりが輝ける場を持ち、卒業までの6年間で、将来の職業につながる夢を見つけられる学校をめざしています。

 この日の説明会の冒頭、校長の羽鳥和弘先生は学校の魅力として「高い現役進学率」を挙げ、日本大学を含めた大学への現役進学率が毎年9割に達していることを紹介しました。「付属校のメリットを生かしつつ、生徒の夢の実現に向けた進路選択をサポートしています」と胸を張りました。

 高校では、日本大学以外の、国公立大学や難関私立大学への進学を希望する生徒のなかから、成績順に選抜した「特進クラス」を設置しています。一方、日本大学の志望学部進学をめざす「進学クラス」からも、難関私立大学を受験して進学する者が少なくありません。羽鳥先生は「幅広い進路選択ができる学校であり続けたいと考えています」と語りました。

 続いて、広報部主任の加賀屋健先生が施設や設備、学校生活について説明しました。日本大学理工学部に隣接する広大な校地には、1周400メートルの全天候型陸上競技用トラック、ラグビーやアメリカンフットボール専用のポールを立てられる人工芝グラウンド、野球場、2025年に冷暖房完備となった体育館など、充実した施設が整っています。中学生から利用可能な約100席の自習室は、定期試験の前や大学受験シーズンには満席になる、人気の高い学習空間です。

 中学は6クラス編成で、各クラスに8~10名程度の付属小学校出身者が在籍しています。また、高校からの入学生が加わる高1からは9クラスとなります。学習進度が異なるため、高1での「進学クラス」は、中学からの内部進学生と高校からの入学生とは別のクラスで学びますが、高2以降は全クラスが混合となり、文系・理系に分かれます。

 2024年度からは、校訓「真・健・和」に基づく新たな教育目標として、「新しい価値を生み出す力」「知的好奇心を持ち、学び続ける力」「目標に向かって努力し続ける力」「他者と協力し、良好な人間関係を築く力」「グローバルな視野を持つ力」を掲げています。

 中学から日本大学との連携プログラムが行われるのも大きな特徴です。中1では「理工学部体験授業」として、隣接する日本大学理工学部で、大学生が受けるような講義を体験します。また、高1・2の夏休みには、希望者が東京・神田駿河台の日本大学病院に4日間「通学」し、救命センターや手術室、臨床検査部などを見学します。こうした体験を通して、生徒は大学を身近に感じ、将来の進路選択のきっかけにしています。

 2025年度からは、非認知能力の養成にもより力を入れるようになりました。「自制心」「忍耐力」「俯瞰力」など、校訓を具体化した九つの行動指標を生徒に掲示し、日々の活動で意識させています。特に中1では、移動教室などの行事や総合的な学習の授業後に「リフレクションシート」と呼ばれる振り返りプリントを用いて、指標に則した行動が取れたかを確認する機会を設けています。

 2026年度入試では、募集人員に変更があります。1月21日の第1期入試は、付属小からの推薦を含めて140名、1月26日の第2期入試は30名となります。詳細は学校ホームページ掲載の生徒募集要項をご確認ください。

イメージ写真 広大な第一グラウンドでは、熱中症防止のため夏場には地面からミストが噴出します。ハンドボールコート3面が入る第二グラウンドやテニスコートもあり、運動施設は充実しています

www.chibanichi.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ