受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

西武学園文理中学校

2025年9月22日(月)

教育改革を推進し、新しい学びを導入。生徒の主体性を大切にして、可能性を広げる

 埼玉県狭山市にある西武学園文理中学校では、2023年よりブラジル出身のマルケス ペドロ先生が校長に就任しました。日本とその文化に深い愛情を持ち、教育現場で日本語や日本文化の指導に携わってきた教育学者です。

 この日の学校説明会では副校長の水村晃庸先生が登壇し、「ペドロ校長は今の時代にふさわしい教育をめざして、さまざまな改革に取り組んでいます。生徒一人ひとりの主体性を大切にするスタイルへと移行させ、クラス編成も多様化させています」と語りました。

 そのことばどおり、来年度からは、新たに「バイリンガルクラス」が設置され、「アカデミックチャレンジクラス」「クリエイティブクラス」「スポーツ&アートクラス」「バイリンガルクラス」の4クラス制となります。このうち「アカデミックチャレンジクラス」は最難関国公立大学や海外大学、医学部への進学をめざすクラスです。国内外での語学研修や習熟度別授業を通じて語学力を高め、中学段階から高校内容の先取りも行います。「クリエイティブクラス」では、ICTツールを活用しながら基礎学力の定着を図り、生徒一人ひとりの個性や強みを伸ばします。「スポーツ&アートクラス」では、作品制作や部活動、国内外の大会への出場などを通して得意分野をさらに伸ばし、学習との両立をめざします。そして、新設する「バイリンガルクラス」では、理科・数学・アートなどを英語と日本語の両方で学び、英語力を向上させるとともに、論理的な思考力や創造的な表現力をバランス良く育てていきます。

 生徒たちが主体となってチームを組み、プロの協力を得ながら企画を実現する「ガチ・プロジェクト」も同校の特色の一つです。水村先生は「生徒はテレビ番組のロケの誘致や商品開発、スポーツデータ分析など、さまざまなテーマに挑戦し、非認知能力の育成をめざしています」と語りました。

 また、来年度からは制服も新しくなります。生徒自身が場面に応じて、「ふさわしい服装とは何か」を考えながら選択できる自由度の高いものです。校則も簡略化し、「品位を保つこと」「清潔感を大切にすること」という基本方針を軸に、自分で判断する、というルールを生徒と一緒に決めたそうです。

 実績についての説明もありました。今春は東京大学をはじめとする国公立大学に40名、早慶上理・GMARCHに142名が合格しています。医歯薬獣医系の学部・学科への合格者は41名です。水村先生によると、「一般入試で合格した大学に進学する者が多いです」とのことです。指定校推薦の利用者は全体の3割程度です。

 最後に、入試についての説明がありました。2教科・4教科の教科型入試では、得点率が6割以上なら「アカデミックチャレンジクラス」への合格となり、8~9割なら特待生として選抜されます。英語のみで受験できる英語4技能入試では、英検®準2級レベルの問題が出題されます。リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの4技能が総合的に評価され、得点に応じて入学後のクラスを決めます。適性検査型入試は、東京都公立一貫校の適性検査に準じた形式の問題が出され、試験結果に加えて採点評価表が付されます。「スポーツ&アートクラス」では、ポテンシャル入試(α・β)を実施します。事前に諸活動記録を提出してもらい、自己PR・質疑応答を中心とした面接で選抜するものです。注目の「バイリンガルクラス」入試では、算数と理科の筆記試験(英語による出題)を行うのに加えて、リスニングと、スピーキング(面接)を実施します。ここでは、非認知能力や総合的な学力も評価対象となります。水村先生は「本校の入試は1月からスタートします。その内容や日程、合格基準の詳細についてはホームページや生徒募集要項をご確認ください」と話しました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 中高それぞれに独立した図書室があり、興味や関心を深められます。現在、国際バカロレアの導入に向けて準備を進めており、教員はスキルアップに励んでいます

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