受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東大寺学園中学校

2025年9月3日(水)

来春、創立100周年
最優先の目標は楽しい学園生活を送ること

 2026年春に創立100周年を迎える東大寺学園中・高等学校。毎年、卒業生の多くを、東京大学や京都大学などの難関国公立大学に送り出す、奈良県で唯一の男子校です。この日の説明会には、校長の本郷泰弘先生が登壇しました。

 生徒たちの学校生活の様子を集めたスライド写真を用いながら説明は始まりました。校則も制服もない自由な校風です。同校の魅力は、「学校としての最優先の目標は、生徒たちに楽しい学園生活を送ってもらうこと」という本郷先生のことばどおり、スライドには生き生きと活動する生徒たちが次々に登場します。楽しさの追求には、男子校であることも大きなメリット。「男子校には女子の厳しい目がありません。たとえば虫好きの生徒が毎日虫捕りをしても誰も何も言わないので、好きなだけ没頭することができます(笑)」。中高時代に一つのことに熱中した経験を土台に、研究者の道を選ぶ卒業生も少なくないそうです。

 東大寺学園の授業は1コマ50分で、原則として7時間目の授業は行われません。「大学受験のみに目を向けるのではなく、学びそのものが楽しいと思える授業をめざしています」と本郷先生。一方で、学習面のサポート体制も充実しています。中学では指名制の補習を行うほか、高校では受験へ向けた講習・補習を実施。また、最近では「学習支援制度」が導入され、学習に遅れのある生徒を個別指導でしっかりとフォローしています。

中学生のクラブ加入率は100%超
全国大会で活躍するクラブも

 後半は、学校生活全般についての紹介です。クラブ活動や生徒会活動は非常に盛んで、中学生のクラブ加入率は100%を超え、多くの生徒にとって大事な居場所になっているとのこと。クイズ研究部など、全国レベルで活躍するクラブも少なくありません。「大学のようにさまざまな種類のクラブや同好会があり、なかには五つ兼部している猛者もいます。運動系・文化系を問わず初心者の生徒も多いですが、全国大会出場などのすばらしい実績を残しています」と本郷先生は説明しました。

 大学入試に関しては、学年で真ん中ぐらいの成績、つまり校内偏差値が50以上であれば、ほとんどの大学に対応できるとのこと。たとえば、同校で志望者が多い京都大学工学部では、校内偏差値50以上の生徒は86.8%が現役で合格を果たしています。進路の誘導は一切行わず、行きたい大学があれば、「あきらめず、がんばりとおせ」という指導をしているそうです。

 来春の創立100周年に向けて、記念事業として「第二体育館」の建設が進んでいます。ますます充実した教育環境が整うことになります。

イメージ写真

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