受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

帝塚山中学校

2025年8月29日(金)

2027年度から高校は男女共学に
中学校では従来どおりの別学

 説明会の冒頭では、帝塚山中学校・高等学校で学ぶ生徒たちの様子を収めた動画が上映されました。授業やクラブ活動に取り組む姿からは、生き生きと学校生活を送っている様子が伝わってきます。校舎は近鉄学園前駅に直結しており、徒歩1分で到着可能。同敷地内には幼稚園から大学・大学院までがそろい、広大で自然豊かな環境も大きな魅力です。

 続いて、同校の学びの特色について説明がありました。最大の特徴は、授業やクラスは男女別で、学校行事やクラブ活動は男女合同で行う「男女併学制」を採用している点です。男女の特性に応じた学習指導が可能になることが大きな利点です。さらに、生徒の進路希望に合わせたコース制を導入。男子は「スーパー理系選抜クラス」「英数クラス」の二つ、女子は「スーパー選抜クラス」「英数クラス」「特進コース」の三つに分かれて学びます。基本カリキュラムは全コース共通で、高2までに中高の学習内容を終了し、全員が大学入学共通テストを受験します。なお、2027年度からは高校のみ男女共学となり、男子の「特進コース」も新設される予定です。中学校については従来どおり男女別学を継続します。

大学入学共通テストの対策を強化
キャリア教育と交えた行事も充実

 大学入学共通テストの新科目「情報」への対策も万全です。中2では、京都大学の起業家の学生から、プログラミングや日常生活での活用方法を学ぶなど、早い段階から意識づけを行っています。

 そのほかの学習支援も充実しています。中1・2では指名制の補習で学習の遅れをフォロー。また、興味関心を育てる取り組みとして、2025年度からは新たに「探Qセミナー」がスタートしました。より深い理科実験や医学史入門のほか、「漢字マニアックス」「法曹の世界」「謎解き思考力の限界へ」「エキゾチックアニマルの世界へようこそ」などの講座を長期休暇中に開講しています。また、中3から高3の長期休暇には、希望制で「大学受験セミナー」を開講。高3の夏期セミナーでは教科別・志望校別に分かれた80以上の講座が行われます。こうした手厚い指導の成果として、今春は194名が国公立大学に合格するという実績を残しました。

 行事もキャリア教育と連動しています。毎年多くの高1~2の生徒が有志でチームをつくり、高校生向けのビジネスアイデアコンテストに参加しています。2024年度は決勝進出10チーム中、過去最多となる3チームが進出。Discovery部門では優勝・準優勝を果たす快挙となりました。そのほか、京都大学キャンパスツアーや卒業生講演会、ボストンで行うグローバルアカデミックプログラムなど、多彩な体験を通して知的好奇心を刺激し、大学進学への動機づけにつなげています。

 また、豊かな人間力を育むため、クラブ活動にも力を入れています。理科部ロボット班は世界大会に10回以上出場している強豪です。弦楽部や卓球部も全国大会への出場経験があり、運動系・文化系を問わず幅広く活躍しています。

 最後に、2026年度入試についての説明がありました。昨年度からの大きな変更点はありませんが、2025年度は女子の2科併願者が大きく減少しました。これは大阪府で始まった私立高校等授業料無償化制度の影響だといいます。「来年度の受験者数の動向は不透明ですが、例年どおりの対策をしていただければと思います」と松倉先生はメッセージを送りました。

イメージ写真

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