受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

順天中学校

2025年9月11日(木)

北里大学の系列校として
2026年度より新たにスタート

 順天中学校・高等学校は、1834年に和算家の福田理軒が創設した順天堂塾を起源とする共学の進学校です。21世紀に入ってからは「英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する」を教育目標に掲げ、進学教育・国際教育・福祉教育に力を入れています。

 進学教育としては、英語・数学・国語において系統学習による体系的な学びを、理科・社会(地歴公民)では探究学習による総合的な学びを展開し、大学進学と、その先の自己実現へとつなげています。これにより、2025年春の卒業生の54%が国公立大学、早慶上理、GMARCHなどの難関大学や医歯薬系学部に進学しました。

 2026年度からは北里大学の系列校となり、校名を「北里大学附属順天中学校・高等学校」に変更します。この日の説明会で、教育支援センター長の片倉敦先生は、医療・生命科学系の9学部を擁する北里大学への内部進学について、「本校での成績を基に判定される予定ですから、日々の授業を大切にしてください。特に医学部をめざす場合は、評定平均値が4.3以上の成績が必要だと考えています」と説明しました。一方、他大学をめざす文系などの生徒については、「これまでどおり、志望先に応じて、ていねいにサポートします」とのことです。

国際教育や福祉教育で
生きる力と人間性を培う

 同校は、国際教育にも継続的に取り組んでおり、高校はスーパーグローバルハイスクール(SGH)のネットワーク参加校です。海外留学や海外研修、海外留学生の受け入れ、海外の学校との交流なども盛んで、生徒の英語力の向上にも具体的な成果が表れています。中3終了時点で英検®を取得した生徒は、準2級以上が約70%、2級以上が約18%です。高校卒業時には2級以上が75%、準1級以上が15%に達します。片倉先生は「この成果は、10分間の朝学習のたまものです」と述べ、高い水準を支える学校での地道な取り組みを紹介しました。

 もう一つの特色が、福祉教育を通じた人間関係力の育成です。高齢者や障害のある方々との交流、国際ボランティア活動などを積極的に行い、「共に」体験・行動して自然な関係を築きます。これにより、生徒たちはノーマライゼーションの概念を理論ではなく実感として理解していきます。

 最後に、副校長の井上慶彦先生から2026年度入試について説明がありました。4科入試・2科入試に加え、プレゼンテーション能力などを測る「多面的入試」が実施されるとのことです。

イメージ写真 2017年に新設された理軒館には、グループ学習や探究活動に活用できるラーニングコモンズ、PBLルーム、ミニラボなどが整備され、生徒の主体的な学びを支えています

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