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学校説明会レポート
自修館中等教育学校
2025年8月1日(金)
「探究」「グローバルマインド」「EQ教育」──多様な学びで生徒の“夢中”を応援
神奈川県伊勢原市にある自修館中等教育学校は、学校法人向上学園が1998年に創設した共学の進学校です。中学校としてスタートし、2001年に中等教育学校に移行しました。「自主・自律の精神に富み『自学・自修・実践』できる生徒の育成」を教育目標に掲げ、完全6年一貫教育を支える「2・3・4システム」を採用しています。4学期制によって均等な学びのリズムを確保するとともに、定期考査を廃止して、学習の本質に立ち返る教育スタイルを追求しています。
この日のオンライン説明会では、最初に、入試広報室長の岩城摩理亜先生が同校のキャッチフレーズ「夢中が人を、強くする」について触れました。そして、「予測不可能な時代といわれる現代においては、社会の変化にともない大学入試制度も大きく変化しています。それに対応するには、学力はもちろんですが、思考力・判断力・表現力・課題解決力・リーダーシップなどのスキルもしっかりと身につける必要があります。そのような状況のなかで、本校は『夢中になれること』に出合った生徒の『夢中』を応援します」と語りました。
続いて、学びの柱である「探究」「グローバルマインド」「EQ教育」について紹介しました。まず、「探究」は創立以来続けられてきたプログラムで、6年間にわたって社会とのつながりを意識した学びが展開されています。1年生(中1)は伊勢原市の各種機関と連携し、人文・社会系のテーマに基づいてグループで探究スキルを身につけます。2年生(中2)は県内の大学などと協働して理工・生物系の課題解決に挑みます。続いて、3・4年生(中3・高1)は12の学術分野に分かれた「学術ゼミ」に所属して、個人の課題について探究活動を進めます。5年生(高2)はそれまでの経験とスキルを総動員して、自由なテーマで個人研究や共同研究を行います。6年生(高3)も選択授業として個人研究の継続が可能で、大学入試に研究成果を活用した卒業生もいるそうです。岩城先生は「6年がかりで研究に取り組むなかで、教員や友だちはもちろん、大学教授、地域の方々ともかかわり合いながら、社会課題を発見し、解決する力を養います」と話しました。
一方、同校が考える「グローバルマインド」とは、他者との違いを受け入れ、世界の仲間と協働して共通の課題に取り組むマインドのことです。そんなマインドの持ち主を育てるため、ネイティブ教員が常駐し、校内でいつでも異文化に触れられる「グローバルラウンジ」が整備されているほか、身近なテーマを英語で学ぶCLIL(内容言語統合型学習)も導入しています。さらに、国内外での研修プログラムも豊富です。「TOKYO GLOBAL GATEWAY」での体験学習を1・2年生(中1・2)を対象に実施しているほか、3・4年生(中3・高1)対象の「オーストラリア短期研修」、2~4年生(中2~高1)対象の「ハワイ短期研修」など希望制のプログラムもあります。「シンガポール短期研修」では、地元企業や現地の学生との交流を通して国際課題を自分事としてとらえる意識を高めます。
「EQ教育」のEQとは、Emotional Intelligence Quotientの略で、“こころの知能指数”を意味します。自分の感情を理解・制御して、他者との良好な関係を築く力を育成するEQ教育を、日本の中等教育学校において初めて導入したのは同校で、心の識別管理能力を構成する複数の要素を基盤に、コミュニケーション力を向上させようとしています。岩城先生は「これらの能力はトレーニングによって開発が可能です。生徒たちはEQ基礎理論を学び、週1コマの『セルフサイエンス』という授業で実践的なコミュニケーショントレーニングを行います。また、年4回オンラインでEQ診断を実施し、その結果をもとに、心の特徴の分析を進めながら発達段階に応じた指導を行っています」と結びました。
スクールバスで小田急線「愛甲石田」駅から5分、JR「平塚」駅から25分。図書館「com+com」には、探究を推進する同校ならではのユニークな本が並び、生徒の豊かな学びを支えています。
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