受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

北嶺中学校

2025年7月5日(土)

「めざすなら高い嶺」をモットーに、少数精鋭のリーダー教育を実践する

 北海道札幌市清田区郊外に位置する北嶺中・高等学校は、イギリスの全寮制パブリックスクールをモデルに、1986年に中学校が、1989年に高校が開校しました。1学年の定員が120名の小規模校だからこそ実現できる「少数精鋭のリーダー教育」を実践し、校舎の隣には「青雲寮」を完備しています。全国から集まった仲間と切磋琢磨できる環境の下、東京大学をはじめとする最難関国公立大学や医学部医学科に多くの合格者を輩出する男子進学校として知られています。

 SAPIX代々木ホールで開催されたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試分析から始まりました。例年1月8日に実施される同校の入試は、北海道内の5都市のほか、仙台・東京・名古屋・大阪でも行われます。特待選抜入試では、成績が上位約1割に入った合格者は入学金および授業料が免除され、奨励金(月額1万円)が給付されます。さらに、学習支援体制を整えた「青雲寮」に入寮できる「青雲寮コース」にも自動的に合格となります。広野先生は、「特待」「青雲寮」「合格」「不合格」別の偏差値を示しつつ、「専願で受ける場合は、『受かったら進学する』との意思を持ち、最難関校と併願する受験生も増えていて、毎年10名前後のサピックス卒業生が進学しています」と説明しました。

 続いて登壇した校長の谷地田穣先生は、学校の概要や学びの特色について紹介しました。週6日制の下、主要3教科(英語・数学・国語)では、公立中学校の約1.8倍の授業数を確保しています。知的好奇心を刺激するとともに、確かな基礎力と深い思考力を養う質の高い授業が展開されています。校技として柔道とラグビーを必修(それぞれ週1コマ)としているのも特徴で、ほぼすべての生徒が在学中に初段を取得します。スローガンに掲げる「めざすなら高い嶺」を体現する行事が、中1~高2で実施する「全校登山」で、学年が進むごとにより難度の高い山に挑みます。

 生徒たちの学習意欲を刺激する探究プログラムも多彩です。最先端の医療を知る「メディカルスクール」、法学への理解を深める「ロースクール」、グローバルリーダーの育成をめざす「グローバルプロジェクト」、科学分野の見聞を広める「サイエンスプロジェクト」、マーケティングやファイナンスに触れる「ビジネススクール」、コンピューター・サイエンス教育を行う「AIプログラミングAcademy」、北海道の自然や歴史を学ぶ「HOKKAIDOプロジェクト」、芸術や芸能に触れて感性や創造力を磨く「カルチェラタン」 があり、どれも生徒たちが「本物に触れる」ことに主眼を置いています。谷地田先生は「チームワークや目標達成力を養ってもらうため、これらはすべて、全員参加で行います。高1が12泊13日でニューヨークとボストンに行く「未来のグローバルリーダー養成プログラム」は、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学にて特別授業を受け、現役の学生たちとのワークショップに臨むという充実した内容ですが、これが実現できるのも、1学年が3クラスで120名の小規模校ならではです」と述べました。 

 最後に、全校生徒の約半分が生活する「青雲寮」についても紹介しました。寮母と、看護師の資格を持つ養護教諭の2名が常駐し、生徒の体調管理を担っています。夕食後の夜7時から11時までが夜間の学習時間(途中、30分の休憩あり)と定められ、寮教諭とともに北海道大学医学部や札幌医科大学で学ぶ卒業生がチューターとしてサポートします。寮生向けのレクリエーションも豊富で、新入寮生歓迎ボウリング大会、プロ野球観戦、ジンギスカンパーティー、さっぽろ雪まつり見学ツアーなど、楽しいイベントが毎月開催されているとのことです。谷地田先生は「学校見学や寮見学は常時受け付けていますので、事前にご連絡のうえ、ぜひ一度、お子さんと一緒に本校までお越しください」と結びました。

イメージ写真 「青雲寮」にはボルダリングウォールやサウナ、展望大浴場などの設備が充実。中1から高2までは2人部屋、高3は個室です

www.kibou.ac.jp/hokurei/ 別ウィンドウが開きます。

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