受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

江戸川学園取手中学校

2025年6月26日(木)

「心力・学力・体力」の三位一体の教育を実践する茨城県有数の進学校

 茨城県取手市にある江戸川学園取手中・高等学校は、「心力・学力・体力」のバランスの取れた三位一体の教育を実践する進学校として知られています。1978年に高校が、1987年に中学が創立されました。2014年には小学校も開校し、小中高の12か年一貫教育を通して心豊かなリーダーの育成をめざしています。

 この日の説明会の冒頭、校長の山本宏之先生は「江戸取中・高だから伸びる七つの理由」と題し、同校の魅力を語りました。一つ目は「2年間×3ターム」のカリキュラムです。同校では、第1ターム(中1・2)を「基礎学力充実期」、第2ターム(中3・高1)を「探究期」、第3ターム(高2・3)を「受験期」として、段階的に学びを深化させていきます。二つ目は「授業重視」の方針です。日々の授業を大切にしており、受験対策の身に偏らず、本質的な学問とのバランスも考慮しています。三つ目は「アフタースクール」と呼ばれる放課後の課外講座です。各担当教員が工夫を凝らした内容で開講するもので、深い学びを求める生徒たちが積極的に受講しています。学年が進むごとに講座数が増え、高3では「東大日本史演習」など、大学入試を意識した内容のものもあります。そして、四つ目は、朝7時から夜7時(高等部は夜8時)まで校内で自習できる環境が整っていることです。教室のほか、コンサートホールのようなオーディトリアムの2階にある「ジュニアスタディルーム」「シニアスタディルーム」など、合計約800席もの自習スペースも利用できます。

 五つ目は、利根川沿いの自然豊かなキャンパスです。六つ目は、生徒と教員の距離が近いことです。年2回の三者面談や、適宜行われる担任との二者面談などを通じて、生徒一人ひとりをていねいに指導しています。最後に山本先生は七つ目として「教員の面倒見の良さのおかげで、本校は、一人ひとりの生徒たちのレベルを入学時より大きく引き上げる学校となりました」と述べました。

 続いて、進路指導部長の熊代淳先生が、教育内容について説明しました。中学では「東大ジュニアコース」「医科ジュニアコース」「難関大ジュニアコース」の3コースがあり、中学入試での出願時に希望するコースを選択します。入学時に生徒本人がコースの変更を希望した場合、成績など一定の条件が満たされれば、中3以降で認められることがあります。熊代先生は「『東大ジュニアコース』は授業の難度が最も高いですが、論文系の探究活動に熱心に取り組む生徒がたくさんいます。『医科ジュニアコース』は医学部医学科に特化したプログラムが強みです。『難関大ジュニアコース』は大学入試形態の多様化や、生徒の中高生活の多様性に対応でき、医学部や東大への合格者も輩出しています」と述べました。なお、中学のクラスは付属小学校からの内進生約90名を交えて編成され、高2からは高校からの入学生約140名とも同じカリキュラムで学びます。

 最後に、来年度の入試について、中等部入試担当の遠藤実由喜先生が説明しました。2026年度は、新たに1月9日に入試日が設けられ、12月13日(40名)、1月9日(70名)、17日(70名)、25日(50名)、2月5日(若干名)の計5回の実施となります。受験型は、12月13日は適性型(適性A・B)、それ以外はすべて4科目型(国語・算数・社会・理科)または英語型(国語・算数・英語)です。「これまで必須としていた英語リスニングを廃止し、5科目型だった入試は4科目型に変更します。また、配点と試験時間もそれぞれ変更し、より受験しやすくなります。合格発表は校内掲示をやめ、インターネットのみで実施します」とのことです。詳細については、学校ホームページに掲載されている最新の募集要項をご確認ください。

イメージ写真 卒業生による著作コーナーなども設けられている、約5万冊の蔵書を誇る図書館。自習スペースもあり、昼休みや放課後にはここで自習に励む生徒も多くいます

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