受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

雙葉中学校

2025年6月20日(金)

めざすのは「品位ある人」の育成
才能を伸ばし社会貢献につなげる

 校訓に「徳においては純真に 義務においては堅実に」を掲げる雙葉中学校・高等学校は、フランスの修道会「幼きイエス会」のシスターらによって1909年に設立された女子の進学校です。カトリックの精神に根ざした全人教育や、英語とフランス語を柱とした質の高い外国語教育に特色があります。

 SAPIX代々木ホールで開催されたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試分析からスタートしました。広野先生は同校の出題傾向として、受験生の考えが問われることが多い点を挙げました。特に社会では時事的な内容がよく出題されるため、「日ごろから新聞やテレビの報道に関心を持ち、問題の本質について親子で一緒に考える習慣をつけてほしい」とアドバイスしました。

 続いて、校長の日下部和子先生が同校の沿革や教育方針について説明しました。日下部先生が強調したのは、同校が「フランス文化や宗教を広めるためではなく、品位ある人の教育のためにつくられた学校であること」です。続けて、「一人ひとりがかけがえのない人間であるという考えに基づいた教育を実践しています。それぞれの生徒が自分の才能や得意分野を生かして成長し、ゆくゆくは社会に貢献する人物になることを願っています」と語りました。

中学3年間で100を超える理科実験
近年は理系志望者が増加傾向に

 英語科の教員でもある日下部先生が、同校の学びのなかで「質・量ともに充実している」と自負するのが外国語教育です。英語は、中1から週6時間を設定しています。ネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業をはじめ、英語劇や英文パンフレットの制作などを通して、高い英語力を身につけます。また、中3になると、生徒全員がフランス語を履修し、基本的な単語やその発音を楽しみながら身につけていきます。

 最近は理系志望者が増加傾向にあり、2025年度の大学入試では既卒者を含め85名が医学部医学科に合格しています。その背景について、日下部先生は「中学から理科実験を多く設けていることが要因の一つ」として、動画を交えて中学校の理科の詳しい内容を紹介しました。一般的には高校で学ぶ内容の実験・観察を含め、中学3年間で経験する実験の種類は100を超えるそうです。

 さて、2026年度の中学入試は、例年どおり2月1日に実施されます。日下部先生は、午後に行われる面接について「特別な準備は必要ありません。質問に対し、自分のことばで答えてくだされば大丈夫です」とアドバイスしました。さらに続けて「入試に向けて、お子さまも保護者の方も大変だと思います。どうかお体を大切にお過ごしください」と述べ、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 1学年約180人のうち約80人が雙葉小学校からの内部進学生です。中学からの入学者とも、クラブや趣味を通して、すぐに打ち解けているそうです

www.futabagakuen-jh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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