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学校説明会レポート
成城学園中学校
2025年6月20日(金)
「自学自習」と「自治自律」を軸に、「拓く力、編む力、変える・変わる力」を育む
1917年、明治期に教育制度の確立に尽力した文部官僚・澤柳政太郎が「本当の教育」を求めて創設した成城小学校が、成城学園の歴史の始まりです。子どもたちの自発的な活動を大切にする教育は多くの保護者の支持を受け、小学校・中学校・高等学校を擁する総合学園へと発展していきました。「自学自習」と「自治自律」を尊ぶ精神は現在まで受け継がれています。質の高い学び、人間的な成長を促す多様な体験、そして心身の鍛錬を通して、自らの個性を磨く力を養います。
講堂で行われたこの日の説明会で登壇した校長の中村雅浩先生は、10年前に制作した学校案内パンフレットを見せながら、「グラウンドが人工芝になるなど、10年間でいろいろなものが変わりました。ただ、伝統行事でもある中1での『海の学校』など、ずっと変わらないものもあります。教員のなかには本校の卒業生もいます。何かを続けていくことが難しいとされる世の中ですが、がんばっている学校だと思います」と話しました。
続いて、高等学校のメディア・アート部に所属する生徒が制作した学校紹介動画が上映された後、入試広報部長の本吉剛先生が、同校の教育方針について説明しました。最初に紹介されたのは、創設者・澤柳政太郎が残した「天分を伸ばす」ということばです。これは、生徒一人ひとりが持っている力を最大限に伸ばすという意味で、本吉先生は「現在の学校教育では当たり前になっていますが、澤柳政太郎は今から100年前にそれを唱えていました。わたしたち教員もその心を持って、毎日、生徒に接しています」と話します。そして、「自学自習」「自治自律」については、「中学生には難しいかもしれませんが、自分で課題を設定し、目標を立てて、それに向かって努力するという取り組みを、学校がいかにバックアップしてあげられるかが大切だと思っています」と述べました。
同校は、中高6年間を2年ごとに区切った3ステージ制を導入しています。中1では基礎学力の定着を目標に、週6日間で国語5時間、数学5時間、英語6時間を学びます。そのために中学校ではテスト1週間前に部活動を休止し、復習・補習を行う「R週間」を設けています。放課後も教室に先生がとどまっているので、わからないことがあればすぐに質問ができます。演習形式で復習できる勉強会なども開かれています。
また、自然に親しむプログラムとして行われている中1の「海の学校」は、千葉県南房総市で行う3泊4日の伝統行事で、70年近く続いています。ライフセービングプログラムを中心とした命の教育を行うという趣旨で、海では一人ひとりが自分の泳力に合った隊列泳に挑戦します。中2では「山の学校」として、北アルプスの槍ヶ岳・白馬岳・唐松岳のいずれかに登ります。中3の3学期からは、芸術選択授業が週4時間となり、専門的な実技指導を受けます。
高2・3では、成城大学進学をめざす「Aコース」、難関大学文系学部をめざす「Bコース」、医歯薬理工系学部をめざす「理数コース」に分かれます。例年、成城大学に内部進学するのは卒業生の50~70%で、高校3年間の成績が基準となります。これについて本吉先生は「ほぼ希望する学部・学科に進学できます。成城大学への被推薦権を保持したまま他大学を受験できるのが大きな魅力です」と語りました。
最後に、「本校は勉強だけ、あるいは部活動だけをやっていればいいという学校ではありません。小学校での行事や活動をしっかりやったうえで、勉強もがんばって、入学していただきたいです」と参加者にメッセージを送りました。
文武両道を推奨する同校のクラブ活動は、中学で週3日以内、高校で週4日以内ではありますが、中高ラグビー部、高校男子ホッケー部、中高スキー部などが優秀な成績を収めています
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