受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

共立女子中学校

2025年6月19日(木)

多様性に富んだ環境の下、個性を伸ばし、次世代に通用する資質を備えた女性を育成

 1886年に創立された共立女子職業学校から発展した共立女子中学高等学校は2006年に高校からの生徒募集を停止し、完全中高一貫校となりました。建学の精神に「女性の自立と自活」を掲げる実学志向の学校ですが、美術・音楽・礼法などを通して情操教育にも力を注いでいます。

 この日の説明会では、初めに、この4月に校長に就任した景山誠先生があいさつに立ち、「本校は1学年が約320名で、中高を合わせると約1920名が在籍する『東京一出会いの多い女子校』です。学校生活のなかでは多彩な個性と出会えます。授業はもちろん、行事・課外活動・自由時間を含むあらゆる場面で、豊かな学びを得ることができます」と述べました。また、校訓である「誠実・勤勉・友愛」には「協働することの大切さが込められている」と伝えたうえで、「本校では『共立リーダーシップ』の獲得を教育目標としています。これは、1人のリーダーに頼るのではなく、全員がそれぞれの強みを発揮しながら、他者とかかわり、協働して組織を動かしていく、新時代のリーダーシップです。生徒には将来、そんな力を基礎に、みずから人生を切り開き、社会に貢献できる女性として羽ばたいていってほしいと願っています」と語りました。

 続いて、広報部副主任の坂本彩子先生が学校生活について紹介しました。同校は部活動が活発で、部員数が100名以上の部も少なくありません。中高合わせて文化系24、体育系12の部があり、なかには散歩を楽しむ歩行部(高校)、能楽部、太極拳部といった珍しい部もあります。行事も多彩で、特に盛り上がる共立祭(文化祭)は入学者の多くが「志望動機になった」と語るほどです。一方、生徒のサポートについては、「本校には専任と非常勤を合わせて約170名の教員がいます。一人ひとりの生徒を大勢の教員で見ることができるので、手厚いサポートが可能です」と説明しました。生徒からも「さまざまなタイプの生徒がいるので、誰でも、自分と気の合う同じ趣味の友だちが必ず見つかる」「先生と生徒の距離が近く、話しやすい」「ICT教育や国際交流に前向きで、伝統校だけど、とても新しい」などのコメントが挙げられていることも紹介されました。

 続いて副校長の内田由紀代先生が登壇し、同校の「多彩な学び」について説明しました。前述の「共立リーダーシップ」を支えるスキルとしてコミュニケーション力が特に重視されており、表情や発声法、ことばの選び方などの会話技術を磨いています。また、情操面の成長を促すため、美術ではデッサンや油絵から、1人1台のパソコンを駆使して手掛けるCGやアニメーションまで、幅広い作品づくりに取り組んでいます。音楽では楽器演奏、合唱、鑑賞会を通してその楽しさを味わいます。礼法では、小笠原流礼法を基本に、所作や礼儀、日本の伝統文化を学び、気品ある女性としての素養を身につけます。

 併設校である共立女子大学との中高大連携教育も行っています。加えて、近年は理科教育にも注力し、東邦大学理学部との連携協定も締結しました。最先端の研究者による「実験講座」や「プログラミング講座」といった高度な理工系プログラムも受講できます。

 グローバル教育にも積極的で、中学校ではオンライン英会話を導入しているほか、英検®準2級レベル以上の希望者に対しては、英会話の取り出し授業を実施しています。さらに、外国人教員と交流できる「ランゲージスクエア」も設置するなど、英会話力の養成に力を入れています。また、6か国10都市から行き先を選べる「留学・語学研修プログラム」など、海外で学ぶ機会も豊富です。

 最後に、現在、同校で教育実習中の卒業生へのインタビューが行われました。在学当時を振り返りながら、「今でも戻ってきたくなる、すてきな学校です。大勢の友人に出会い、支え合いながらたくさんの行事に臨んだ体験は、一つひとつが本当に楽しい思い出になっています」と、学校生活が充実していたことを伝えてくれました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 二間続きの和室「瑞香庵」は、礼法の授業のほか、茶道部・能楽部・古典文化部の活動の場として使われています

www.kyoritsu-wu.ac.jp/chukou/ 別ウィンドウが開きます。

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