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学校説明会レポート
サレジアン国際学園中学校
2025年6月25日(水)
新校長就任によって学校改革が加速。サイエンスに特化した「MEDICO」を始動
カトリック女子修道会「サレジアン・シスターズ」を創立母体とする星美学園中学校高等学校は、女子校として75年の歴史を歩んできましたが、2022年に共学化と校名変更を行い、サレジアン国際学園中学校高等学校として生まれ変わりました。広尾学園や開智日本橋学園で学校改革に携わった経験があり、2024年度まで長野県・松本秀峰中等教育学校の校長を務めていた宗像諭先生が今春から校長に就任し、教育内容のさらなる充実を図っています。
説明会の冒頭、宗像先生は、同校の教育方針である「21世紀に活躍できる『世界市民』の育成」のために特に力を入れているものとして、PBL(Project Based Learning)型授業、英語・国際教育、理数・ICT教育を紹介しました。そのうえで「本校ならではの優位性」として挙げたのが、カトリック校として大切に受け継がれてきたキリスト教的価値観です。宗像先生は「これからの『世界市民』には、社会を豊かにする責務があります。そのためには、一人ひとりに哲学や品格が不可欠です。本校は、ミッションの理念を土台に、哲学・品格・行動規範を備えた『世界市民』を育てる学校です」と胸を張りました。
同校では、教育環境をさらに充実させるため、現在、新校舎を建設中です。「物理・化学・生物の専門教室やサイエンスラボ、食堂、体育館、ラウンジなどを備えた地下1階・地上5階建てで、延べ床面積は現在の校舎の約1.4倍になる」とのことでした。宗像先生は、完成予定イメージをスライドに映すと、「現6年生が中2になる2027年度から使用できます。“本物”の教育環境にぜひご期待ください」と締めくくりました。
次に、募集広報部長の尾﨑正靖先生が、本科とインターナショナルの2コース制について説明しました。本科の特色は、「プレゼミ」(中1)や「個人研究」(中2・3)と呼ばれる探究活動を通じて、新しい知識を習得し、専門性の高い学びに触れることです。一方、インターナショナルクラスは、英語初学者を中心としたスタンダードグループ(SG)と、帰国生を中心としたアドバンストグループ(AG)とで構成されます。英語が常に飛び交う環境のなかで語学力や国際感覚を磨き、世界で活躍する力を養います。
週39時間の授業のうち、SGでは英語・探究活動の12時間を、AGではこれらに数学・社会・理科を加えた23時間をオールイングリッシュで展開しています。尾﨑先生は「2026年度入学生からは、SGの生徒も英語・数学・社会・探究活動の週20時間をオールイングリッシュで受講できるようになります」と述べました。また、International Teacher(IT)と呼ばれる外国人教員は24名に上り、日本と西オーストラリア州の両方の高校卒業資格を得られるDual Diploma Programや、アメリカの大学の単位を先取りするAdvanced Placementなど、海外大学受験を見据えた制度を利用する生徒へのサポートも、ITが中心となっています。
なお、2024年度の中1からは、本科・SG・AGの生徒を混合した「ハイブリッド学級」でホームルームクラスを編成しています。互いの苦手を補い合うという趣旨で、本科・SG・AGの生徒3~4人が1組となって活動する「バディグループシステム」を導入しました。これにより、学びの相乗効果が生まれているそうです。
最後に、尾﨑先生が2026年度から始動する新プロジェクトとして紹介したのが、医学や科学技術分野の高度なリテラシーを育成するプログラム「MEDICO」です。これは本科に属するグループで、中1のときは本科と同カリキュラムで学びますが、中2以降は数学・科学・情報の特別授業が多く設定されます。実験や分析に特化した学びを通じて、次世代に必要な問題解決力を養うのが狙いです。「MEDICO」の定員や選抜方法などを含む2026年度の募集要項は7月末に発表予定です。詳しくは学校ホームページをご確認ください。
中3のAGの数学の授業。使われているのはもちろん英語です。シンガポール式のカリキュラムを導入しており、質の高い内容となっています
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