受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

中村中学校

2025年7月12日(土)

女子の特性を生かしながら成長をサポートし、「5C」のできる女性を育成

 1909年に中村高等女学校として誕生した中村中学校・高等学校の校訓は、「清く 直(なお)く 明るく」です。女子の特性とアットホームな校風を生かしながら、EQ(心の知能指数)をベースにして、認知型学力と、これからの社会に必要とされる非認知型智力をバランス良く兼ね備えた生徒の育成に力を入れています。

 この日、オンラインで行われた説明会では、最初に、教頭の江藤健先生が、恵まれたロケーションと学校生活について触れました。都営大江戸線と東京メトロ半蔵門線の「清澄白河」駅から徒歩3分という便利な立地、清澄庭園が目の前にある静かで落ち着いた環境、人気が高い制服や部活動、一日の流れなどが写真とともに説明され、学校の雰囲気がよく伝わってきました。

 教育方針については、海に浮かぶ氷山の絵を示し、説明しました。江藤先生はまず、水面から出ている部分を「認知型学力」、水面下の部分を「非認知型智力」、その土台を「EQ(心の知能指数)」と定義づけ、EQを基盤としながら、認知型学力と非認知型智力をバランス良く養うことが同校の目標だと述べました。EQを育む仕掛けとしては、行事などを通じてたくさんの人と接することや、「自分新聞」(中1)を作成して自己理解を深めながら、他者理解も進めることを挙げました。また、日認知型能力を身につけるには、「Communication(対話)」「Care(親切)」「Commitment(自発)」「Challenge(挑戦)」「Curiosity(探究)」の五つのCができる力を育てることが必要だとも述べました。そのために、「地球規模で考え、足元から行動するチカラ」「人と上手な関係を構築するチカラ」「思考・判断し、文字化するチカラ」「考えて行動するチカラ」「自らサイクルを回し続けるチカラ」を大切にしています。

 続いて、女子校のメリットとして、「リーダーシップをとる機会が多く、主体性が育まれやすいので自己肯定感も高まりやすい環境」を挙げました。「好きな“推し”など、それぞれが夢中になっていることでつながる居場所が必ずあります。女子は共感力が高く、物事を調整しながら進めていく力に長けているので、将来につながる人間関係調整力も身につきます」と語りました。

 進学実績に関しては、グラフを使って紹介されました。大学進学率は右肩上がりに伸びており、現役大学進学率は87.4%(過去5年平均)です。学年の真ん中あたりの成績であれば日東駒専以上、3分の1以内にいればMARCH以上への合格が見込め、「“入り口”に比べて“出口”が良いと評価されている」とのことです。進学実績が伸びている背景には、中学での基礎力の定着の先にある高校でのコース分け(先進コース・探究コース・国際コース)や、少人数制を生かしたていねいな進学指導が挙げられます。

 中学では英語・数学・国語を中心に小テストやノート提出を頻繁に行うほか、生徒は「My Growing Tree(放課後学習システム)」によって学校で学習することができ、個別の質問にも対応してもらえます。キャリア教育も充実しており、「30歳からの自分を考える」をテーマに、未来から逆算して、進路選択のために今何をすべきかを考えます。大学入試での年内入試と一般入試の割合は7対3で、年内入試受験者が年々増えています。年内入試に欠かせないエントリーシート・小論文・面接対策などは、「キャリアサポーター制度」によって、生徒1人を担当の教員がマンツーマンでサポートしています。

 2026年度の中学一般入試は2科・4科の選択制で、英検®有資格者は、取得級に応じた「みなし得点」を利用し、算数・国語・英語の合計点でも合格判定が行われます。適性検査型入試やポテンシャル入試(活動アピール型・英語型)も予定されています。

 最後に、昨年入学した中学生とその保護者へのアンケートの集計結果が紹介されました。「中村に通ってよかった」との評価が9割を超えていたとのことでした。江藤先生は「本校を選んだ理由として、『在校生の様子』を挙げる保護者の方の割合が、数年前に比べて大きく上昇しています。ぜひ一度、学校を見学し、生徒たちの生き生きとした様子をご覧ください」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 アンバサダーと呼ばれる生徒たちが、学校説明会をサポート。塾や在校生保護者からの口コミも、受験生増加を後押ししています

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