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学校説明会レポート
光塩女子学院中等科
2025年6月9日(月)
共同担任制を採用し、多角的なサポートを受けて個性を伸ばす
光塩女子学院は1931年、スペインのベリス・メルセス宣教修道女会によって設立されたカトリックのミッションスクールです。1学年約150名の規模で、一人ひとりを手厚くサポートする環境が整っています。説明会であいさつに立った校長の烏田信二先生は、「あなたがたは世の光、地の塩である」という建学の精神に込められた二つの意味について、「一つ目は、『光や塩が人に欠かせないように、生徒も神から使命を与えられた大切な存在である』ということです。二つ目は、『塩がみずからを溶かして料理を引き立てるように、自分を惜しまず差し出し、人の役に立てるようになってほしい』という願いです」と話しました。
こうした精神を教育の土台とする同校では、学年ごとに目標を掲げています。中1では「自分との出会い」をテーマに、面談や倫理の授業、山荘生活などを通して自己理解と自己肯定感を育てます。中2では「他者との関わり」を、中3では「社会の中での自分」を掲げ、他者や社会との関係を考える姿勢を養っています。そのうえで、高等科でも新たな目標を設定してそれらを達成していきます。
2022~2024年にかけては、授業の質の向上、自習環境の整備、放課後講座や特別講座の充実、ラーニング・コモンズの活用をめざして、「光塩MANABIプロジェクト」が進められました。まず、保護者からのアンケートをもとにして、ICTの活用を図り、探究学習を工夫し、教員研修を充実させて授業の改善に努めました。自習室は「個人で静かに学習する教室」と「相談や対話のできる学習スペース」の2種類に分け、卒業生チューターによる学習サポートも導入しました。さらに、ラーニング・コモンズは、寄贈された蔵書や学習設備を活用して、グループワークや発表に適した環境に整えました。
今年度からは、カトリック精神に基づき、社会の課題に目を向け、他者や世界と関わる力を育てる「光塩TSUNAGARUプロジェクト」もスタートしています。一つ目が「ラウダート・シ」ゴールズの実践です。「ラウダート・シ」とは、フランシスコ前ローマ教皇が示した回勅のタイトルであり、「あなた(主)をほめたたえます」という意味です。そこで挙げられた七つの目標に沿って、環境や貧困などの問題改善をめざすものです。二つ目は「グローバル教育の充実」です。現在、高1・2の希望者を対象にオーストラリア短期研修を実施していますが、来年度からは中3の希望者向けのニュージーランド短期研修も計画中です。また、オーストラリアからの留学生の受け入れも予定しています。三つ目の「社会に開かれた学校づくり」は、地元・杉並区や大学、企業、国際NPOなどと連携し、探究活動やキャリア教育の充実につなげます。区内の舞台芸術施設「座・高円寺」でのチャリティーコンサートや、杉並区環境課との協働による「ゼロカーボンシティ」をめざすワークショップ開催などを実現させました。このほか、上智大学主催のタイ・スタディツアーをはじめとした高大連携プログラムも進めています。
続いて、教頭の齋地彩先生が6年間のカリキュラムについて説明しました。中等科では小テストや理科の実験ノート、習熟度別授業(英語・数学)などにより基礎を固めることを重視しています。また、水曜日の6時間目には、生徒の知的探究心を掘り起こし発展させるために、課題発見・解決型の「特別講座」を開講し、学年を超えて学び合っています。「スペイン探究Vamos」などバラエティーに富んだ講座のなかから、自由に選択できます。
同校の特徴的な取り組みとして「共同担任制」の紹介がありました。これは、担当教科・性別・年齢の異なる6~7人の教員がチームを組んで共同で1学年の担任を務めるというものです。生徒は内容や相性によって、相談する先生を選べます。複数の教員に相談することもできるので、多角的なサポートが受けられます。説明会の終盤には、サピックスの卒業生2名が登壇し、クラブ活動や海外研修など多様な経験を通じた中高時代の成長について語りました。
2025年春は東京科学大学1名、一橋大学1名など、国立大学に9名が現役合格。早慶上理ICUには41名が現役合格しています。理系志望者が増加し、現在では文系・理系がほぼ半数ずつとなっているそうです
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