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学校説明会レポート
順天堂大学系属理数インター中学校
2025年7月10日(木)
順天堂大学系属校化に続き「新校舎建設」「制服リニューアル」と改革に挑む
真言宗豊山派の宝仙寺を運営母体とする宝仙学園は、幼稚園から大学までを擁する総合学園です。中学・高校はかつて女子校でしたが、2007年には従来の女子校を「女子部」として残したまま、中高一貫教育を行う共学部「理数インター」を新たに設置しました。2024年4月からは順天堂大学との6年間の系属校協定締結により、通称が「順天堂大学系属理数インター中学校・高等学校」となりました。
この日の説明会では、まず校長の富士晴英先生が学校概要を紹介しました。スクールモットーは「自己ベストの更新」と「知的で開放的な広場」の二つで、理数的思考力・コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力を備えた生徒の育成に取り組んでいます。富士先生は「高い志と目標を持ってほしいのです」と述べ、12歳の幼い子どもたちの自己ベストの更新を支援する意義を強調しました。
続いて、今年度から始まった「医学進学コース」について説明がありました。中1生は6名でのスタートとなりましたが、同コースの高1生は15名で、そのほとんどが理数インター中学校で成績優秀だった生徒たちです。
順天堂大学医学部への系属校入試に合格するには、大学入学共通テストで得点率85%以上という高い学力が求められ、国語も課されます。「医学進学コース」では、国公立大学医学部医学科合格も視野に入れた指導が行われます。
入試広報部長の米澤貴史先生からは、進路支援の方針が説明されました。「高3生の約9割が一般入試での合格をめざす状態を維持しており、指定校推薦は原則として使用していません」とのことです。「生徒が行きたい大学に進学できるよう支援する形をとりながら、社会に出てから役立つ、先を見据えた学びをさせるようにしています」と語りました。
同校では進路実績の向上を支える基盤として、生徒と教員の信頼関係の構築を重視しています。職員室前で気軽に質問する生徒の姿が日常的に見られます。
探究的な学びを行う独自教科「理数インター」についても詳しい説明がありました。これは偏差値などで表される「見える学力」ではなく、定期テストでは評価されにくい「見えない学力」、すなわち非認知能力を伸ばすことを目的としています。
中1では「コラボレーション」をテーマに、ドミノ倒しや演劇に取り組みます。中2では「プレゼンテーション」をテーマに、「やり方を教えない」指導を通して、自分のことばで発表する力を育てます。中3では「ラーニング」をテーマに、自分流の学び方をデザインします。米澤先生はプレゼン指導の際、「原稿ばかり気にして、聴衆を意識していないのはどうか」といった具体的な指摘を行い、生徒の成長を促しているそうです。
教頭の中野望先生からは、学習支援とは別に生徒支援体制を強化していることについて説明されました。「生徒支援室」を新設し、専任教員を配置するほか、外部団体との提携、危機管理の専門家との連携、相談窓口の設置なども進めているとのことです。
2028年春には、特別教室を1棟にまとめた新校舎が完成予定です。工事期間中は週1回程度、西武新宿線「鷺ノ宮」駅から徒歩約8分の場所にある仮校舎で授業が行われます。また、2026年には制服をリニューアルするとともに、中3から2クラス程度の選抜クラスを設置します。
2026年度入試の変更点は、「新4科特別総合入試」と「適性検査入試(2月1日午前のみ)」の上位合格者が「医学進学コース」に入れるようになること、「医学進学入試」における作文が廃止されることです。これにより、従来はボーダーラインに届かなかった上位5%に対して英語資格や作文による加点がありましたが、作文による加点は2026年度より廃止されます。そのほか詳細は、同校ホームページをご確認ください。
2025年春は3年連続で東京大学現役合格者を輩出。一人ひとりの目標達成を支える教育によって、生徒の夢の実現を後押しします
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