受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝中学校

2025年5月26日(月)

「遵法自治」と「共生(ともいき)」を尊重
来年で120周年を迎える伝統校

 芝中学校・芝高等学校は、来年で創立120周年を迎える男子校です。増上寺の教育機関であった「浄土宗学東京支校」を、宗門外の一般子弟にも開放する形で、1906年に旧制中学校として開校されました。それ以来、校訓「遵法自治」と仏教精神である「共生」を教育の基盤とし、社会に主体的に貢献できる人材を育成しています。

 校長の武藤道郎先生は、冒頭のあいさつのなかで、スクールモットーである“Expand Your World!”に触れ、「子どもたちには、この学校で過ごす6年間で、自分の領域を広げてほしいと考えています。そこで大切なのは、新しい物事に立ち向かう力を養うことです。たとえお子さんがご両親の想像とは違う方向に進んでいったとしても、それを否定せずに力強くバックアップすることが成長につながります」と自身の教育論を熱く展開しました。

 次に、社会科の尾下雅弥先生が「中学1年生の学校生活」について映像とともに紹介しました。6学年が縦割りの4チームに分かれて競う運動会、半日をかけて挑む大江戸20kmウォーク、クラブや学年で出し物を企画する学園祭などを通して、「行事運営に主体的にかかわる経験を積みながら、生徒たちはチームワークやリーダーシップを磨いています」と話しました。

1回・2回の両方を受験した者には優遇あり
算数を落とさないことが合格の鍵

 続いて入試・広報部部長の池之上正明先生から、中学入試に関する説明がありました。同校の入試は、2月1日と2月4日の計2回で、いずれも実質倍率は、例年3倍前後となっています。合格するには、総合得点の65~70%を取ることが必要です。池之上先生は「1回・2回の両方を受験した者は、2回入試でボーダーラインを数点下回っていたとしても、正規合格として認められるケースがあります。また、繰り上げ合格がある際にも両方を受験した者が優先されます」と、2回受験のメリットを明かしました。

 次に、2025年度入試結果のデータが示されました。4教科のうち、受験者平均点と合格者平均点の差が最も大きかったのは、1回、2回とも算数です。池之上先生は「算数は他教科に比べて設問数が少なく、解答のみを書く形式のため、どうしても差がつきやすくなります」と分析しています。「得点すべき問題を落とさないよう、正確に解き進めてください」とアドバイスを送りました。

 2025年度の学園祭は、9月13・14日に行われます。昨年は2日間で約1万6000人が訪れるほどの盛況ぶりでした。これについて池之上先生は、「本校の生徒の生の声を聞く良い機会です。ぜひ、お子さんと一緒にご参加ください」と述べ、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 東京メトロ日比谷線「神谷町」駅より徒歩約5分。近隣の芝公園はフィールドワークの場として活用しています

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