受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

青山学院中等部

2025年5月23日(金)

キリスト教を基盤にしながら
長期的な視野を持った学びを創出

 青山学院は、明治時代初期に創設されたプロテスタントの学校を源流としています。昨年に創立150周年を迎え、壮大な記念式典も行われました。中等部部長の上野亮先生は、「キャンパスのある渋谷は、100年に一度といわれる再開発が進み、新しいものを生み出すエネルギーにあふれています。本学院も幼稚園から大学院までを擁し、たくさんの留学生や研究者がいるので、自由でクリエイティブな人間へと成長できる環境に恵まれています」と語りました。

 同校の教育には、三つの柱があります。上野先生が第一に挙げたのが「キリスト教に基づく愛と奉仕の精神をもって社会に貢献する人物の育成」です。中等部では毎日2時間目と3時間目の間に全校生徒が礼拝堂に集います。「15分の短い礼拝ですが、自分と向き合い、他者への理解を深める貴重な時間として、本校では最も大切にしています」と述べました。二つ目は「国際教育」です。フィリピン、韓国、中国の学校との交流のほか、オーストラリアでのホームステイや、イギリスで多国籍の学生と過ごす寄宿制のサマーキャンプも行われています。三つ目は「長期的な視野で見据えた教育」です。大学付属の利点を生かし、受験に縛られることなく学びや行事、国際交流に集中できる恵まれた環境の下、生徒の目標を支える体制が整っていることが伝えられました。

「次世代型教科センター方式」を採用し
生徒の「みずから学ぶ力」を育む

 次に広報委員長の小川広記先生が、同校の教育の取り組みについて紹介しました。まずは、1学年約140名のうち、男子と女子、初等部からの内部進学生と中学からの入学生の割合をどちらも1対1にするよう調整していることを説明しました。また、大学と同じキャンパスにある強みを生かし、放課後に青山学院の大学生が学習をサポートするスタディルームを設置しました。同大学の留学生と英語でコミュニケーションをとり、異文化交流できるチャットルームもあります。

 そして、大きな特色の一つが「次世代型教科センター方式」です。芸術教科や理科に限らず、全教科で専用ゾーン・教室を備え、生徒はそこに移動して授業を受けるというものです。中学生という多感な時期に各教科の充実した豊かな教材・教具に触れることで、その後の学習意欲や成長に多大な影響を与えます。「みずから行動すれば、主体的に学ぶ姿勢が養われる」と小川先生は言います。専用ゾーンには課題展示スペースもあり、ほかの生徒の学びも共有できます。

 一方で、中3では週2時間の「選択授業」があり、発展的な理科実験、ソーシャルイノベーション入門、韓国語教室など25前後の講座を開講しています。小川先生は「専門性が高い大学レベルの講座もあり、生徒の興味・関心を引き出しながら、学びの幅を広げる機会となっています」と紹介しました。

イメージ写真 中等部校舎には各教科の専用ゾーン、専用教室、教科の発表や作業のためのメディアスペース、教科準備室が備わっています

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