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学校説明会レポート
新渡戸文化中学校
2025年6月7日(土)
「なぜ学ぶのか」を問い、自分の将来や社会とのつながりを見いだし前進する力を育む
新渡戸文化学園は、男性も女性も、等しく社会で活躍することをめざして、1927年に創立された女子文化高等学院を前身とする、子ども園から短期大学までを擁する総合学園です。創立者は経済学者で教育者の森本厚吉博士で、国際連盟の事務次長も務めた教育者・農学者である初代校長新渡戸稲造博士の弟子でもあります。両者が学んだアメリカのジョンズ・ホプキンズ大学でも使われている新約聖書のことば「真理はあなたがたを自由にする」は、校章に印字されており、現在でもその想いを継承しています。2010年には、それまでの東京文化中学校・高等学校から現校名に変更し、2014年に中学を、2017年に高校を共学化しました。
オンラインで開催されたこの日の説明会では、初めに校長の小倉良之先生が、学校教育が置かれている状況について説明。すべての都立校で生成AIを活用した学習が開始されるという東京都教育委員会の発表に触れ、「昨今では『自分で何をするか決める仕事が残り、人から言われてする仕事はAIに取って代わられる』といわれていますが、わたしは『人間の仕事は夢を見ること』であり、そのような時代がやってくると考えています。ぜひ、この新しい時代を見据えた本校の教育にご期待ください」と、結びました。
続いて、学校のブランディングデザインとラーニングテクノロジーデザインのチーフを担当する奥津憲人先生から同校の教育内容についての説明がありました。奥津先生は「教室で自分の席に座って、与えられた教科書に沿って受けるのが一般的な授業ですが、そうではない時間や場面が非常に多いのが本校の学びの特徴です。本校ではプロジェクトという形で、生徒たちそれぞれが、「『やりたいこと、めざしたい未来、つくっていきたいもの』などに、とことん取り組める時間をたくさん設けています」と話します。
同校の教育方針は「自律型学習者の育成」であり、それを実現するための独自のカリキュラムが「3Cカリキュラム」です。3Cは「Cross Curriculum(教科横断学習)」「Core Learning(基礎学習)」「Challenge Based Learning(チャレンジ設定学習)」の頭文字を取ったものです。三つのCが相互に連携することで、自分自身と、その周囲をマネジメントできるようになることをめざしています。
各学期は「なぜ学ぶのか」、「この教科を学ぶ意味」を問い、学ぶ目的を明確にする「エンゲージメント週間」から始まります。頻繁に単元テストを行うことで基礎学力を定着させ、学期の中間には、成績には反映されない、自分の“現在地”を測る「実力テスト」が実施されます。さらに学期末には、学んだ内容が自分や社会とどう関係するのかを小論文やプレゼンテーションなどで表現する「アウトプット型テスト」が行われます。
毎週水曜日は、丸一日、とことん探究する「Cross Curriculum」の時間として設定され、中学生は「ラボ」というチームに分かれて探究を進めます。その成果は10月の新渡戸祭(文化祭)において、ワークショップ・展示・プレゼンテーションとして表現されます。さらに、そこから発展して外部のコンテストなどで発表する探究活動も数多くあり、そのような優れたプロジェクト活動を企画・実践している生徒を対象に研究費などを支援する「プロジェクト支援機構」も用意されています。
修学旅行は、「スタディツアー」と呼ばれ、中学では3回、高校では2〜4回以上行くことができます。非日常だからこそ出会える人や体験をきっかけに、みずから目標設定をする能力を引き出す学びの場となっています。
入試の変更点に関する説明もありました。2026年度からは、これまで教科型入試で行っていたグループワークから、新たに「グループワーク入試」を導入しました。「好きなこと入試」は「マイ探究入試」に変更し、事前に提出するマイ探究動画と、当日行うプレゼンテーションと口頭試問で評価します。なお、すべての入試において、同校が指定する様式による報告書の提出が必要となります。
自由なものづくり施設「VIVISTOP NITOBE」や、プレゼンテーション、ライブなどの場として活用する視聴覚室の「NITOBE THEATER」など、生徒の創造力や表現力を伸ばす活動ができる施設が整っています
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