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学校説明会レポート
田園調布学園中等部
2025年6月4日(水)
興味・関心を刺激する多彩なプログラムで学習意欲を高め、自分らしく生きる力を育成
田園調布学園中等部・高等部は、1926年に創立された調布女学校から発展した女子進学校です。知・徳・体の調和を重んじて「強い心・思いやりの心・素直な心」を育むとともに、あらゆる教育活動に独自の「学校ルーブリック」を取り入れて、生徒がみずから人生を切り開いていくために「必要な力」と、その「土台となる姿勢」を培っています。
説明会の冒頭、校長の清水豊先生は建学の精神「捨我精進(しゃがしょうじん)」について次のように説明しました。「この『捨我』とは、現在の自分を超えることを意味します。若いうちは結果を恐れず、数多くの挑戦をすることが大切です。本校では、中高6年間で徹底的に自分と向き合い、自分らしく生きていくための『軸』を築いてほしいと考えています。そして、そのための生徒たちの挑戦を精いっぱい後押ししていく方針です」
同校の挑戦的な学びの一つに国際交流があります。近年はアジアとの交流に重点を置き、中3で実施する「学習体験旅行」の行き先を関西・台湾・韓国から選べるようにしています。また、インドネシア・バリ島で環境問題に取り組む「海外探究プログラム(バリ島海外研修)」(高1)、フィリピン・マニラ市にある私立高校の生徒と交流を図る「PWU(Philippine Women’s University)エクスチェンジ・プログラム」(高2)などの希望制のプログラムも実施しています。清水先生は「海外では自分の常識が通用せず、カルチャーショックを受けることがありますが、その体験こそが現地を訪問する意義です。文化や考え方の違いを理解し、相手と協調する力をつけるのが狙いです」と話しました。
続いて、入試広報部長の細野智之先生が教育活動について紹介しました。同校が特に熱心に取り組んでいるのが探究活動です。中等部ではデザイン思考の基礎を学びながら、地域や社会と連携した課題解決型の学習に取り組みます。各連携先にアイデアを提案し、それに対するフィードバックを受けることにより、生徒たちのなかに、社会活動に参画している実感や自己肯定感が生まれているそうです。一方、高等部では「好き」や「得意」を掘り下げ、生徒自身が設定したテーマを探究する「BOTTO(没頭)プロジェクト」を行います。五つの大学と連携しているため、校内では対応できない高度なテーマに取り組むことも可能で、毎年2月には探究発表会を実施しています。テーマを深めていくなかで、総合型選抜にチャレンジして合格し、大学で研究を続ける者もいるそうです。
「教科横断型授業」も重視し、6年間で約40のテーマを展開しています。家紋をコンパスと定規で作図する「数学×歴史」、名画「最後の晩餐」に描かれた人物のポーズからその心情を読み解く「国語×美術」などのテーマを通して、物事を多角的に見る姿勢や、複数の分野の情報を総合的に活用する術を養います。また、意外な切り口で学びにアプローチするので生徒の知的好奇心を刺激され、学習意欲の向上や苦手克服につなげています。細野先生は「近年、理系学部への進学者の割合が卒業生の約45〜50%になっていることも、こうした授業の成果ではないかと考えています」と話します。
一方、「土曜プログラム」は、約170種類の講座から生徒が興味・関心に応じて自由に選べる選択必修型の講座です。その内容は、芸術や伝統文化などについて外部講師を招いて開く専門性の高いものから受験対策講座まで幅広く、年間8コマを実施しています。細野先生は「これほど多彩な講座がある学校は全国的にもまれで、通常授業では体験できない発展的な内容や教養に触れられます。何事もやってみるからこそ見える世界があります。このプログラムをきっかけに、自分の可能性や専門性を探ってもらえたらと願っています」と述べました。
最後に、中2に在籍している2人のサピックスOGも登壇しました。「クラブ活動で他クラスの友人とおしゃべりできるのが楽しいです」「体育祭ではクラスが一致団結して練習をがんばり、絆が深まりました」などと、学校生活を謳歌する様子を伝えてくれました。
同校の一日は、「精進の鐘」の音を聴きながら黙想する朝礼から始まります。黙想は心を落ち着かせるため、各授業のはじめにも行います
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