受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東海大学菅生高等学校中等部

2025年6月5日(木)

里山の豊かな自然の下、確かな学力とレジリエンスを育む

 東京都あきる野市に広大なキャンパスを有する東海大学菅生高等学校中等部は、東海大学の提携校です。豊かな自然環境と充実した教育プログラムを通じて、非認知能力と確かな学力を養い、グローバルに活躍できる人材の育成をめざしています。

 この日のオンライン説明会の冒頭、校長の布村浩二先生は、東海大学への内部進学について「医学部医学科へは、東海大学系列校の生徒約5000名が受ける「学園基礎学力定着度試験」で100位以内の成績を収めれば、内部推薦を受けられます」と説明しました。

 中等部からの入学者は、東海大学への内部進学希望者を対象とした「一貫進学コース」か、東海大学医学部医学科への内部進学や国公立大学・難関私立大学への現役合格をめざす「医学・難関大コース」かのいずれかに所属します。この日は主に「医学・難関大コース」の教育内容が説明されました。

 布村先生は、関西の進学校で培った指導経験から、「圧倒的な自己肯定感とレジリエンス(回復力)が、学力向上に不可欠です」と語ります。生徒が自身の可能性を見つけ出す機会を豊富に設けているのはそのためで、教員は生徒の主体性を引き出すことばをかけるようにしているそうです。

 その一例として、最先端の学びと豊かな体験を融合した教育プログラムが紹介されました。STEAM教育・探究学習の例としては、身近に生息するサンショウウオを題材に、多角的な視点から深く探究していることが挙げられます。中1から授業でChatGPTを活用するなど、最先端のICT教育を取り入れているのも特徴です。国際教育にも力を入れており、世界67か国の子どもたちとオンラインで交流する「With the World」や、横田基地内のスクールとの交流を通じて、グローバルな視野を養います。ネイティブ教員による少人数での英会話の授業も充実しています。プロボクサーや財務省職員など、多様な職業のプロを招いて行う「夢育て講座」は、キャリア教育の一環です。ほかにも、メタバースでの仮想企業訪問や、世界の仕事を中高生向けに紹介する「Inspire High」の活用などにより、生徒の未来の選択肢を広げています。

 学習サポートも万全です。授業でのインプット、家庭学習や放課後補習での定着、そしてアウトプットを繰り返すサイクルで基礎学力を定着させます。放課後補習は対面だ以外に、夜間にオンラインでも実施し、学力の底上げを図っています。クラブ活動後も利用しやすいと好評です。

 広大なキャンパスには、Jリーグ公式戦も可能なサッカーグラウンドやテニスコート、野球場など、運動施設が充実しています。校舎最上階にある食堂「Caféteria」では、有名ホテル出身シェフによる温かい給食が提供され、生徒全員が利用しています。里山に囲まれた自然環境は学びの場でもあり、理科の実習などに利用されます。部活動が盛んなのも特徴で、女子ソフトボール部は日本一・アジア一の実績を誇ります。学習と部活動の両立を全面的に支援する体制が整っています。

 2025年度の中等部入学者は過去最高の98名に増加し、特に「医学・難関大コース」の入試は厳しさが増しているとのことです。初等部からの進学者も高い学習意欲を持ち、外部からの入学生に良い刺激を与えているそうです。

 最後に布村先生は、説明会だけでなく理科実験教室やオープンスクールなどへの参加を強く勧めました。「緑が豊かで充実した学習環境はもちろん、教員の表情や生徒への寄り添い方などを、実際に本校に足を運んで感じてください」と締めくくりました。

イメージ写真 6階にCaféteriaを有する校舎は「学びの城」と名づけられています。豊かな里山の自然に囲まれて、JFA公認のサッカーグラウンド、テニスコート、野球場などの運動施設が充実しているのも魅力です

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