受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

城北中学校

2025年5月31日(土)

仲間と切磋琢磨しながら知性と人間性を高め、社会に生きる力を育む

 城北中学校は、儒学者・深井鑑一郎と、その教え子で実業家の井上源之丞によって1941年に創設された男子進学校です。「社会を支え導くリーダー」「人と人とをつなぐ架け橋となる人物」の育成を理念としています。

 この日の説明会の冒頭、校長の清水団先生が登壇し、「本校では校訓『着実・勤勉・自主』を土台に、生徒が自由に学び、伸び伸びと個性を伸ばせる環境を整えています」とあいさつしました。同校が大切にしているのは、一人ひとりが情熱を燃やし、仲間と挑戦を楽しむ姿勢です。授業には、学問を深く理解させるとともに、「学ぶっておもしろい!」と思わせる工夫が随所に施されています。ICTの活用を進めているほか、充実した校内施設を利用してスポーツや芸術教育にも力を入れています。

 続いて、広報企画部長の坂内浩之先生が、卒業生に実施した学校生活の満足度アンケートの結果を紹介しました。「友人」「教員」「学校の雰囲気」「クラスの授業」などが高評価で、全体的満足度を5段階で評価して4.4という結果でした。「本校は『入ってよかった』学校、『卒業まで満足できた』と実感してもらえる学校です」と胸を張りました。

 中高6年間を「基礎期」(中1・2)、「錬成期」(中3・高1)、「習熟期」(高2・3)の3段階に分け、成長段階に合わせた教育を展開しているのも特徴です。校外での学びの機会も豊富で、中1では長野県大町市にある山荘で「大町体験学習~大町Bonding~」が実施されます。班別行動やアクティビティーを通じて仲間たちとの絆を育むのが狙いです。さらに中3では毎年5月、東京大学の駒場キャンパスの「東大駒場リサーチキャンパス公開」に全員で参加し、最先端の研究と出合います。

 先生方が大切にしているのは、「できるようになる」ための“本質的な理解”です。たとえば英語では、自然な表現力を養うため、音読などアクティブな活動を中心とした授業を展開しています。小テストで理解度を把握し、30分程度を要する課題を出して学習習慣を無理なく定着させています。生徒の芸術的な感性と表現力を磨くための機会も豊富です。たとえば中3の音楽では、週1回のヴァイオリン実技を必修化し、1年間の成果を保護者の前で発表するコンサートも開催しています。

 グローバル教育にも力を入れ、英検®を活用して中3で準2級、高1で2級、高2で準1級取得をめざします。希望者対象の国際理解プログラムも充実しており、オーストラリア語学研修(中3・高1)、セブ島上級語学留学(高1・2の英語力中・上級者対象。2026年度からは行き先をシンガポールに変更)、ターム留学(高1)などから自分に合ったものを選べます。

 説明会の最後には、在校生2名と、東大に推薦合格した卒業生のメッセージ動画が上映されました。「先生方は基礎からていねいに指導してくれ、とにかくサポートが手厚い」という魅力が語られ、「最後まであきらめずにやり切ることが大切」といった力強いエールが送られました。

 同校の入試は例年、2月1日午前・2日午前・4日午前の合計3回の実施です。基礎から応用までバランスよく出題し、奇抜な問題はありません。また、科目別の基準点は設けません。帰国生や複数回受験者には優遇制度があります。なお2026年度より、中学入試の国語の問題形式が変更され、文章問題が80点、漢字の書き取り・語彙(四字熟語やことわざなど)・文法問題が合わせて20点となります。2026年度の正式な募集要項は、9月1日に同校のホームページで公開される予定とのことです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 約4万㎡の校地は都内では群を抜く広さ。体育館や室内プールなど充実した設備で心身共に鍛えられます

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