受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京成徳大学中学校

2025年5月21日(水)

国際教育・ICT教育・探究学習を軸とした先進的な学びで「自律した学習者」を育成

 東京成徳学園は幼稚園から大学院までがそろった総合学園です。1926年創立の王子高等女学校を前身とし、1947年に新制中学校、その翌年に新制高等学校、1965年に短期大学、1993年に大学がそれぞれ設立されました。長い間、女子校でしたが、1998年に中学校を共学化され、2003年までに高校も全コースが共学化されました。2025年に学園創立100周年の節目を迎えるに当たって、「『成徳』の精神を持つグローバル人材の育成」を学園の教育目標とし、さらなる学習環境の整備に力を注いでいます。

 この日のオンライン説明会では、教頭の和田一将先生が教育内容について説明しました。和田先生は学園の目標に並ぶ中高の目標について「本校では『創造性』『チャレンジ精神』『主体性』を備えた「自律した学習者(Distinguished Learner)」になることを目標として、『未来を見据え』『世界を知る』『自分を拓く』をコンセプトに掲げた教育を実践しています」と述べました。

 たとえば、ICT教育に熱心に取り組んでいることは「未来を見据える」の表れです。同校はApple社がその教育効果の高さを認める「Apple Distinguished School」の認定校であり、5人の認定教員が中心となってICT機器を活用した革新的な教育を推進しています。和田先生は「本校では全生徒にiPadを持たせ、生徒主体の授業を行いながら、ひらめきや創造力を引き出しています。そのなかには、身近な困りごとを解決するためのアプリの制作や、歴史上の人物をゲストに想定したラジオ番組の制作などもあります。教科の枠を超えた学びが多いことが特徴です」と強調しました。このほか、東京工科大学との高大連携によりプログラミング教育を推進しています。

 「世界を知る」については、中2と中3で異なるプログラムを展開しています。まず、中2を対象としたフィリピンのセブ島で学ぶ約2週間の短期語学留学では、土地の自然に触れたり、スラム街で暮らす地元の子どもたちと交流したりして異文化を体験します。そして中3では、約3か月間のニュージーランド学期留学を行う「グローバル教育(留学タイプ)」、日本で国際教育を受ける「グローバル教育(国内タイプ)」のいずれかを選択します。和田先生は「英語力は学校の授業とプログラムが連動することで向上します。留学により生徒がSDGsの必要性を実感したり、現地との国際交流を続けてビジネスを起こしたりするなど、英語をツールとした学びを発展させるケースも多々あり、進路の発見や人間性の構築に結びついています」と話します。

 「自分を拓く」は、主に高校での学びを通じて追求します。高1では「Diversity Seminar」というゼミ形式の探究学習により、生徒の知的好奇心を引き出しながら主体的に学ぶ姿勢を養います。生徒は多彩な講座のなかから興味のあるものを選び、1年かけて研究します。高2では探究学習の集大成として「実地踏査型研修旅行」に取り組みます。生徒一人ひとりがみずから問いを立てて学びを深めていき、その内容を論文にまとめて発表します。これらの学びを通して自分が本当にやりたいことに出合った結果、海外大学への進学希望者も増えているそうです。

 最後に、入試について和田先生は、「本校では多彩な入試イベントを開催しています。ぜひ参加して本校への理解を深めてください。そのうえで本校を第一志望として受験する方のために、2月1日午前に実施する第1回の受験者については、合格しやすくなるような入試制度を整えています。詳細は今後の説明会でお伝えします」と述べました。また、2026年度は、これまで2月3日午前に実施していた第3回一般選抜入試を2月4日午前に、これまで2月4日午前に実施していた第3回特待選抜入試を2月4日午後にそれぞれ異動し、2月4日は午前・午後とも入試を実施するように変更することも伝えられました。

イメージ写真 海外大学への推薦制度も整えており、卒業後は北米英・アジア・オセアニアにある大学50校への進路が開けています

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