受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立大泉高等学校附属中学校

2024年10月31日(木)

中高6年間を見通した
系統的な探究活動を学びの柱に

 都立大泉高等学校附属中学校は、都立大泉高等学校の附属中学校として2010年に開校しました。教育目標に「自主・自律・創造」を掲げる同校は、探究活動と国際理解教育に力を注ぎ、高い倫理観と、飽くなき探究心を兼ね備えた国際社会のリーダーを育てています。

 SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会で、統括校長の俵田浩一先生は「本校の学びの柱となるのが、中高6年間を見通した系統的な探究活動です。生徒たちは社会を取り巻くさまざまな問題に関心を向け、解決策を考え、自分たちでアクションを起こすところまで究めていきます」と語りました。

 探究活動は発達段階に応じて行われ、調査から、まとめ、そして発表までの過程でICTスキルも高めていきます。たとえば中1の「練馬地域探究」では、学校のある練馬区という共通のフィールドで探究の基礎・基本を学びます。高校の「探究と創造」では各自のテーマに合わせてゼミに所属し、「課題研究」に取り組みます。その集大成となるのが、中1から高2までの生徒が一堂に会して行われる「OIZUMI AWARD」です。個人での発表もあればグループでの発表もあり、その方法もポスターや口頭など、学年によって異なりますが、さまざまな取り組みの成果を目にすることで、生徒同士が互いを高め合う機会となっているそうです。

実践的な国際教育を展開し
英語コミュニケーション力を磨く

 続いて、国際理解教育について説明がありました。同校は東京都教育委員会より「GE-NET20(Global Education Network 20)」「海外学校間交流推進校」の二つに指定されているだけに、英語の授業は中1からクラスを2分割した少人数制です。ネイティブ教員による英語の授業が週1コマあり、中3からはオンライン英会話も導入してコミュニケーション力を磨きます。また、British Hills英語研修(中1)、Tokyo Global Gateway(中2)、台湾での海外修学旅行(高2)といった全員参加型のプログラムのほか、オーストラリアやニュージーランドの提携校で学ぶ語学研修(中3・高1の希望者対象)もあります。俵田先生は「ニュージーランドの姉妹校の生徒など、海外からの交換留学生がたくさん本校を訪れ、学校生活を共に過ごしています」と語りました。

 こうした特色ある教育の成果として、2024年春は東京大学5名、一橋大学6名など、国公立大学に44名が現役で合格しました。難関私立大学にも早稲田大学39名、慶應義塾大学16名、上智大学24名、東京理科大学42名といったように、多数の現役合格者が出ています。

 最後に、中学副校長の小川和寛先生から募集に関する説明がありました。2025年度の募集人員は男女合わせて160名です。同校が独自で作成する適性検査Ⅲについて、小川先生は「算数・理科分野が中心で、論理力・計算力が問われます。設問の内容を正しく理解し、ルールを把握してから取り掛かってください」とアドバイスしました。

イメージ写真 ラーニングコモンズという教室で行う英語の授業の様子。普通教室とは異なりグループ学習がしやすい環境になっているため、複数台のPCを用いて探究のゼミ活動なども行うことができます

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