受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

田園調布学園中等部

2024年10月16日(水)

豊かな人生を歩む人になるために
6年間で「自分の軸」をつくる

 田園調布学園中等部・高等部は、1926年に創立された調布女学校を前身とする伝統ある女子進学校です。建学の精神『捨我精進』の下、生徒たちが豊かな人生を歩めるよう、その土台を築く教育活動を実践しています。

 この日の説明会であいさつに立った校長の清水豊先生は「中高6年間で大切なのは、徹底的に自分と向き合い、『自分の軸』をつくることです」と述べ、「他人と比較して自分を評価しないこと」の重要性も強調しました。

 同校では、グローバル社会で生きていく力を養うために国際交流に力を入れており、近年は、アジア地域での交流に重点を置いています。2024年度より中3の「学習体験旅行」の行き先も、関西・台湾・韓国から選べる形に変更しました。また、希望者を対象としたフィリピン・マニラ市にある私立高校との交流プログラム(高2)や、バリ島での「海外探究プログラム」(高1)も導入しています。清水先生は「海外に出ると、自分がそれまで当たり前だと思っていたことがまったく通用しない場面に出合います。それを実感できる海外での経験は、非常に貴重です」と語りました。

学習意欲を高めるプログラムで
自分らしく生きる力を育成

 続いて、入試広報部長の細野智之先生が探究活動について説明しました。同校では、中1から高2まで、週1コマの「探究」の授業を設けています。中等部では、デザイン思考の基礎を学びながら、身近な困り事や、企業・地域の課題の解決に取り組みます。今年の中3生は、地元のシュークリーム店と連携して新たなスイーツの開発プロジェクトを進めているそうです。また、高等部では、みずからテーマを設定し、没頭できることを発見する「BOTTOプロジェクト」を行います。細野先生は、生徒たちが自分の「好き」や「得意」を深め、統合型・学校推薦型の大学入試にも結びつけている様子を紹介しました。

 学習意欲の向上にもつながる「教科横断型授業」も、特色ある教育活動の一つです。「本校では、理系学部への進学者が半数近くを占めていますが、中学入学時のアンケートでは約6割の生徒が『算数や理科が苦手』と答えています。分野を超えた学びによって知的好奇心が刺激され、苦手意識がリセットされた結果、こうした進路選択に結びついているのではないでしょうか」と細野先生は話します。

 約170もの講座から生徒がそれぞれの興味や関心に応じて選択する「土曜プログラム」の説明もありました。細野先生は「外部の専門講師による多彩な講座を組み合わせて、年間8回×2コマ、計16コマ受講することができます。これほど幅広い体験ができる学校は、全国的にも珍しいと自負しています。本校でのさまざまな体験活動を通して、自分が本当に好きなものを見つけ、それを社会に出てからもぜひ生かしてもらいたいと願っています」と結びました。

イメージ写真 今年4月に中等部に開設された「なでりんRoom」は、大学生のメンターが質問にも対応してくれる放課後自習室。学習環境がさらに充実しました

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