受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

武蔵野大学中学校

2024年11月27日(水)

「進路実現」「人格の向上」「well-being」をめざして学校改革を推進する

 武蔵野大学中学校・高等学校の前身は、仏教学者の高楠順次郎博士によって1924年に創設された武蔵野女子学院です。1929年に現在地(西東京市)に移転しました。戦後も武蔵野女子学院中学校・高等学校として女子のみの教育を続けてきましたが、2019年度に武蔵野大学中学校・高等学校と改称し、中学校を共学化しました。2020年度には高校も共学化されました。2024年には創立100周年の節目を迎え、新たな施設の建設など、さまざまな改革を推進しています。9月にはスポーツパークが完成し、2025年には図書館を備えた4階建ての新たな施設「MUseion」も誕生する予定です。

 この日の説明会では、最初に、4月に校長に就任した原田豊先生があいさつに立ちました。原田先生は大学卒業後に首都圏の私立中高一貫校での教員勤務を経て、2009年から東京都市大学等々力中学・高等学校の副校長を務めた経歴をお持ちです。「本校は進路実現、人格の向上、そして『皆が幸せを感じること』を意味する“well-being”をめざす学校です」と述べました。「熱量」と「チャレンジ」を合言葉に、探究型の双方向授業をふんだんに取り入れ、学力の定着を図るとともに、アカデミックマインドやアントレプレナーシップなど、これからの社会で必要とされる資質を育成しています。「ワクワク×コツコツ」という教育方針の下、教科の枠を超えた言語活動や課題解決型学習(PBL)で生徒たちにワクワクする体験をさせるとともに、「imamirai手帳」(自己管理ノート)」により学習習慣と、教科学習にコツコツと粘り強く取り組む姿勢を身につけさせています。一方、仏教的情操に根差した世界観を持つことも大切にしており、黙念して手を合わせる毎朝の「朝拝」や週1コマの宗教の授業も行われています。

 次に、副教頭の野澤清秀先生が教育内容について説明しました。中学では「グローバル&サイエンス」をテーマに掲げ、変化の激しい時代に対応して、「世界に貢献できる人材の育成」「論理的・科学的思考力を持った、社会の課題を解決しようとする人材の育成」をめざしています。単に「英語と科学」の力を強化するだけではなく、「探究心と自主性を養うこと」を狙いとしています。「グローバル」は、英語をツールに仲間と協働し、課題解決力と英語4技能の育成に力を注いで、学習活動の幅を広げるとともに学びの土台となるマインドを形成するという方針を表しています。一方、「日常を科学する」というテーマの下、PBLを重視するのが「サイエンス」で、大学研究室レベルの設備を利用した高度な実験などを通して知見を身につけ、論理的思考力を養います。

 高校は医学部・国公立大学・難関私立大学への進学をめざす「ハイグレード」、海外大学や国内の私立大学国際系学部をめざす「PBLインターナショナル」、幅広い進路をめざす「本科」の3コース制となり、それぞれの目標に向けたカリキュラムが展開されています。

 2024年春は、北海道大学、東京外国語大学、東京都立大学に各1名、早稲田大学に1名、慶應義塾大学に5名、上智大学に8名、東京理科大学に3名、国際基督教大学に2名が合格しています。併設の武蔵野大学への進学希望者もいますが、本科の生徒は一定の基準を満たせば専願制度を利用できます。ほかのコースの生徒にも、他大学との併願受験制度が設けられています。

 2025年度の一般入試は、第1回(2月1日午前)、第2回(1日午後)、第3回(2日午前)、第4回(2日午後)、適性検査型入試(1日午前)、アドベンチャー入試(4日午後)です。第1回と第3回は2科(国語・算数)または4科(国語・算数・理科・社会)の選択制で、第4回は1科(算数)です。第2回は選択2科で、選択2科とは国語・算数・理科・社会から合計2科を選択するものですが、理科・社会という選択は不可となっています。選択1科とは、英語と基礎学力試験です。アドベンチャー入試では、国語・算数の基礎学力試験とスカベンジャーハント(グループ活動による試験)を行います。入試に関する詳細は、学校ホームページをご確認ください。

イメージ写真 外から中を見やすいように、職員室の扉はガラスになっています。通路にはカウンターと椅子が設置されていて、生徒はそこで気軽に先生に相談できます

www.musashino-u.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ