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学校説明会レポート
千代田区立九段中等教育学校
2024年10月25日(金)
「教育DXと探究の九段」を掲げ、創造的思考力を身につけた、次世代のリーダーを育てる
千代田区立九段中等教育学校は、1924年に第一東京市立中学校として開校し、今年創立100周年を迎えた伝統校です。戦後の学制改革によって、1948年に都立九段高等学校となりました。6年一貫の中等教育学校として改編されたのは2006年で、このとき千代田区立に移管されました。
SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会の冒頭、あいさつに立った野村公郎統括校長は、「教育のフロントランナー『教育DXと探究の九段』」という経営理念に触れ、「本校は『生きる・学ぶ・鍛える』の三つを基本方針として、次世代のリーダーの育成をめざしています」と語りました。そして、「STEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)教育」「アントレプレナーシップ(起業家精神)教育」「グローバル教育」を軸とした九段探究プランなどについてくわしく紹介しました。1年生は「感じる」をテーマに、地元・千代田区を探るフィールドワーク、課題解決のプロセスを学ぶ企業訪問などに挑戦します。体験型の英語学習として東京グローバルゲートウェイでのプログラムもあります。この過程を通して、「現代において必要とされる創造的思考力と、新たな価値を創出する力を育てようとしています」と話します。
海外大学への道も開かれており、I.F.U(国際大学連合)との連携により、海外6大学(イギリス国立4大学・アイルランド国立1大学・アメリカ私立1大学)に推薦枠を確保しているとのことです。また、新たにスタートするU.S. Dual Diploma Program(DDP)は、放課後や週末、オンラインまたはオンデマンドでDDPの指定するプログラムを履修することにより、アメリカの高校卒業資格を取得することができるというものです。海外大学だけではなく、国内大学の入学者選抜に生かせます。野村先生は「日本の公立校では初の取り組みであり、海外の大学への進学を視野に入れる際には非常に恵まれた環境です」と力説しました。
一方で、「理数教育」にも力を注いでおり、設備の整った六つの理科室で「本物から学ぶ実験授業」を数多く行っています。数学は少人数制授業により、発展的な内容も学習します。
また、同校は文部科学省の指定するリーディングDXスクール事業生成AIパイロット校で、授業では生成AIを活用していますが、校内GPTを構築して安全に利用できる環境を整備しています。
担任は2人体制(前期課程)で、生徒の毎日を手厚くサポートしています。現在は土曜日にも授業がありますが、部活動により公欠となる生徒も多いため、土曜日の授業実施については今後、検討していくとのことです。授業以外の学習としては、外国人留学生によるイングリッシュシャワー、朝学習を行う「おはようスタディ」などがあります。補習プログラムや大学生チューターによるサポートが受けられる「放課後スタディ」、夏休みなどの長期休業中には特別講座も開講しています。
最後に、適性検査の捉え方として「答えは一つとは限りません。出題者が何を求めているかをしっかり考えて、表現することが大切です」と強調しました。そして、「絶対的な正解のない問題に対しても好奇心を持って、粘り強く取り組む生徒を求めています」と説明会を締めくくりました。
1~4年生は多くの特別教室がある九段校舎で、5・6年生は静かに学習できる環境が保たれている富士見校舎で、それぞれ学校生活を送ります
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