受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

福島成蹊中学校

2024年11月6日(水)

学力・人間力を伸ばす総合カリキュラムで学び、東大や医学部医学科をめざす

 福島成蹊中学校・高等学校(中高一貫コース)の前身は1913年創立の福島成蹊女学校です。1948年の学制改革によって福島成蹊女子高等学校となり、2004年に共学化するとともに、校名を福島成蹊高等学校に変更しました。そして、2009年に中学校を開校し、少数精鋭による「心を育み、叡智を究める」中高一貫教育がスタートしました。

 この日のオンライン説明会では、最初に教頭の上埜健太先生が2024年3月に卒業した中高一貫生13名の大学合格実績を報告しました。東京大学2名(理科三類1名・理科二類1名)、京都大学1名、一橋大学1名、東北大学1名など国公立大学に9名、私立大学医学部医学科に6名が現役合格を果たしています。このすばらしい実績を支えているのが、学力・人間力を伸ばす総合カリキュラムです。同校では、すべての教科でオリジナルテキストを作成・活用し、学習効率が良く、上質な授業を展開しています。生徒一人ひとりの習熟度に合わせた課題を出し、補講を行うなど、それぞれの状況に合わせた指導をしているのです。特に英語・数学では先取り授業を行い、数学は数Ⅲを含むすべての内容を高1までに学び終えます。上埜先生は「大学進学後のモチベーションも考え、ぎりぎりで合格するのではなく、合格者平均点以上を取れるように指導しています。また、進路指導は国公立大学至上主義ではなく、生徒本人や保護者の希望に応えるかたちで行っています」と述べました。なお、福島県立医科大学医学部医学科への進学を希望する場合は、学校推薦型選抜において、福島県の高校に在籍していることが条件の「地域枠入試」が利用できるそうです。

 福島県という立地を生かした自然体験学習も特徴で、尾瀬学習・燧ケ岳登山(中1)、磐梯山でのスキー教室(中1・2・高1)などを実施しています。国際理解教育にも熱心で、海外研修旅行は中3でカナダ(ビクトリア、バンクーバー)を、高2でカンボジアとベトナムを訪れます。上埜先生は「中3生はカナダで1人が1家庭にホームステイします。姉妹校のセントアンドリュース・リージョナルスクールの生徒との日本文化体験交流などを行いますが、これは生徒たちにとって文化や言語の異なる人と心を通わせる貴重な体験となっています」と語りました。

 最後に、2025年度から始まる東京会場入試について、広報担当の石澤直樹先生が説明しました。初回の1月8日午後は算数1科目(60分・100点)、翌9日午前は国語・算数(各60分・各100点)、理科・社会(各30分・各50点)の4科目で、いずれも会場は、東京駅や日本橋駅、京橋駅からすぐのイオンコンパス東京八重洲会議室です。受験料は2万円ですが、8日午後・9日午前に同時出願する場合は2回で3万円となります。石澤先生は「8日午前には、ほかの地方の進学校も都内で中学入試を実施しますが、どの学校を併願する場合も、移動も含めて間に合うように時間を設定しているので、2月以降の午前・午後受験の練習にも活用できるはずです」と話しました。合格基準は絶対評価で、得点率50~55%が合格ラインです。成績開示では大問別の得点、受験者の平均点、合格最低点を記し、算数は大問ごとに学習アドバイスも載せています。また、入学手続きについては延納制度も利用できるそうです。石澤先生は「東北・山形新幹線で東京駅から福島駅まで1時間32分、大宮駅から福島駅まで1時間8分です」と、首都圏から同校までの距離感を示したうえで、新幹線通学には最大で毎月2万円の交通費補助が出ることや、学校から徒歩15分の指定提携寮には毎月2万円の補助があり、実質の利用月額は5万1665円になることにも触れ、「進学先の一つの候補としてご検討ください」と熱い思いを語りました。

イメージ写真 中高一貫コースの生徒が学ぶ腰浜キャンパスの校舎は3階建てで、安全に配慮した設計と構造になっています

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