受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

松本秀峰中等教育学校

2024年10月26日(土)

圧倒的基礎学力と汎用性の高い発展的学力が身につく次世代教育校

 松本秀峰中等教育学校は2010年に開校した長野県初の私立中等教育学校です。建学の精神は「大きな夢と確かな知性・国際性を持ち、他の存在や異なる価値観を尊重する自由で強靱な精神によって、未来の日本や世界をリードする人材の育成」です。

 オンラインで行われたこの日の説明会では、最初に学校長の宗像諭先生が「長野県の学校に進学するのは、首都圏で暮らす皆さんにとっては、大きな決断となるでしょう。しかし、本校は次世代教育校として、首都圏にはない大きな学びのフィールドがあります」とあいさつし、特徴的な取り組みを紹介しました。

 同校では、1学年80人(2025年度から学則定員の1学年105人への増員認可)という少人数制の下、中2終了までに中学内容を、高1終了までに高校内容を学び終える先取り教育を行っています。そして、高2からは「最難関文系コース」「最難関理系コース」「メディカルコース」の3コースに分かれます。このうち、医学部受験をめざす生徒を対象とした「メディカルコース」は2023年度に新設されたもので、高い学力の養成はもちろん、倫理観・哲学観・正義観など人間性の基盤の涵養も重視し、真の国際医療人を育てようとしています。

 圧倒的な基礎学力を身につけるため、すべての学年において放課後には「特訓講座」「補習講座」「検定講座」「定期試験講座」「特訓指名講座」を開講しています。さらに発展的な内容を求める生徒には「特別講座」「目的別講座」「最高学力講座」など、大学受験にも対応できるハイレベルな講座を用意し、さまざまなニーズに柔軟に対応しています。このような手厚いフォローによって、2024年春は国公立大学に37名(そのうち現役は29名)、医学部医学科に17名(同11名)、早慶上理に43名(同37名)が合格しています。

 次世代教育校として同校が力を注いでいる「キャリア教育」「探究型学習」「言語活動」についても紹介がありました。キャリア教育のための取り組みにはフィールドワークと探究活動があります。中1は「山に挑む」、中2は「海に臨む」、中3は「街を観る」、高1は「外を知る」がテーマです。宗像先生は「ローカルからグローバルまで、生徒たちは視野を広げて、学びを深めていきます。学年ごとにテーマを設けているのは、『行動規範を有した品格ある学習者』を育てる狙いからです」と述べました。

 このほか、2023年は中1~3を対象に「HEART GLOBAL」を開催しました。このワークショッププログラムは、世界10か国から集まったキャストからオールイングリッシュで音楽やダンスを習い、3日間で一つのショーをつくり上げるというものです。宗像先生は「海外のキャストの方と英語でコミュニケーションを図りながら、歌・ダンス・即興劇にチャレンジする体験が、生徒たちのさらなる成長の糧となり、自己肯定感を高めることにもつながります。今後も、地域ナンバーワンの私学として、こうしたユニークな取り組みにも挑戦しながら、質の高い教育を提供していきます」と力説しました。

 最後に、教頭の高澤純先生が2025年度入試について説明しました。本校会場で行う一般入試は11月23日の実施ですが、2025年度から「特待生入試」として、新しく首都圏入試を始めます。1月8日の午後(13時20分受付開始)の実施で、会場は新宿駅の西新宿1番出口から徒歩4分のベルサール新宿グランドです。入試科目は算数・国語(各50分・各100点)の2科で、特待生合格者が入学した場合は1年間、授業料が免除されます。高澤先生によると、同校の過去問で「70%を超えれば十分に合格の可能性がある」そうです。詳しくは学校ホームページをご確認ください。

イメージ写真 信州の豊かな自然に囲まれた松本市内のキャンパスまでは、JR「松本」駅から徒歩約20分です。校舎のすぐ近くには専用学園寮「源智寮」があります

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