受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

常総学院中学校

2024年10月29日(火)

面倒見が良く入学後の学力伸長が顕著。社会に貢献するリーダーを育成

 1983年創立の常総学院高等学校に中学校が併設されたのは1996年のことです。以来、国公立大学や難関私立大学への合格実績を着実に伸ばしていることから、「面倒見の良い学校」としての評価が高まっています。

 この日のオンライン説明会では、入試広報部長の佐藤秀彰先生が同校の特色ある取り組みについて詳しく紹介しました。教育目標は「社会に貢献するリーダーの育成」で、その実現に向けて「自己肯定力・学力・タフネス」を核とする「JOSO Core Skill」の向上を図るとともに、変わりゆく社会に柔軟に対応できるリーダーに不可欠な「英語力・異文化受容力・人間関係力・創造力・問題発見力・論理的思考力・行動力・プレゼン力」から成る「JOSO 未来 Skill」を育てようとしています。

 中学開校当初から力を注いでいる英語は、10名のネイティブ教員が英作文・英会話・リスニングを指導するCE(Communicative English)と、日本人教員が読解・単語・文法を指導するRE(Regular English)を組み合わせた、総合的かつ実践的な内容となっています。授業数は週9コマで、そのうち4コマを占めるCEでは、1クラスを三つに分けて約10名ずつのグループを編成し、プレゼンテーションや討論などを通じてリスニング力や発信力を磨きます。また、中1はTokyo Global Gatewayでの1泊2日の国内留学を、中3は6泊7日でニュージーランド海外研修を経験します。これらは学校で培った英語力を試す機会となっています。

 先進的なICT教育も導入しており、中学入学と同時に生徒全員にタブレット端末を配布しています。校内の「Digital Laboratory(D-LAB)」には、クロマキースタジオ、3Dプリンター、高速度カメラ、ドローンなどが完備されています。生徒はさまざまなITツールを授業や学校生活のなかで積極的に活用しており、その内容は、ICT教育用のサポートツールである「Google for Education」に事例校として取り上げられているほどです。それに加えて、STEAM教育の一環として本格的なプログラミングの授業も実施し、論理的思考力・問題解決力・発想力を培っています。

 職業観を養う体験型プログラム「探究フィールド活動」も同校の特色の一つです。中学生は「医学探究フィールド」「科学探究フィールド」「人文探究フィールド」のいずれかを選択し、フィールド別に校外学習や常友祭(文化祭)での研究発表などを行います。

 さらに、中学生を対象に、従来のサークル活動と委員会活動を融合した「Jプロジェクト」を毎週火曜日・木曜日の放課後に実施しています。佐藤先生は「生徒たちは自分が夢中になれるプロジェクトを主体的に企画し、活動の内容を外部に発信しています」と述べました。

 このような21世紀型教育の成果として、現在の高1生は中学入学時からの総合偏差値が3年間で3.9ポイント上昇したそうです。学習カリキュラムについては、中学から入学する生徒は6年一貫のカリキュラムに沿って学びます。中1から習熟度別に「AD(アドバンスト)クラス」と「ST(スタンダード)クラス」に分かれますが、ADクラスのなかには成績上位者10名からなる「スーパーAD」も設けています。スーパーADの生徒は、専属教員によるハイレベルな授業を受講し、東京大学をはじめとする最難関大学への合格をめざします。さらに、学年を超えたスーパーAD生同士の学習交流の場があるほか、教科横断型授業、外部講師による講座など、アカデミックな独自プログラムも用意されています。佐藤先生は「自宅学習は平日2時間を目標としています。ある程度の負荷は掛けていますが、過度にならないよう教科間で調整しています」と説明したうえで、「本校ではお預かりしたお子さんの学力をしっかりと伸ばしていきます。ぜひ、学校に足を運び、雰囲気を確かめてください」と呼び掛け、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 自然豊かな環境のなか、3年連続で東京大学に2名が合格し、中3終了時までに英検®準2級の合格率75%を達成するなど、入学後の学力の伸びが顕著です

joso.ac.jp/junior/ 別ウィンドウが開きます。

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