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学校説明会レポート
法政大学中学校
2024年10月3日(木)
恵まれた環境の下、社会で活躍していくための必要な基礎学力を身につける
法政大学中学高等学校の前身は、1936年に市ヶ谷の法政大学構内に創設された旧制法政中学校です。戦後、吉祥寺に移転して1948年に法政大学第一中学・高等学校となりました。三鷹市牟礼にある現校地に移転するとともに、現在の学校名に変更して共学化されたのは2007年のことです。法政大学の「自由と進歩」に基づく「自主・自律」の精神を教育目標に掲げる同校は、「世界と日本の未来を創造する人間を育てること」をめざしています。
オンラインで行われたこの日の説明会では、最初に、企画運営委員の松尾明子先生が同校の教育内容や学校生活について説明しました。中学の入学定員は約140名で、高校からの入学者が加わっても、1学年は約240名です。「法政大学の付属校のなかでは小規模であり、生徒同士、また教員と生徒との距離が近く、アットホームな雰囲気です」と話しました。
同校に入学して法政大学に内部進学すると、中学・高校・大学の10年間一貫教育を受けることになります。その最初の段階に当たる中1・2では、温かく安心できる人間関係を築き、基礎学力を獲得することに重きを置いています。中3・高1では、基礎学力を定着させることに加え、自分自身を見つめ、他者への思いやりの心を養うことも大切にされています。そして、高2・3では社会に目を向け、みずから積極的にかかわり合うよう促しています。こうして、大学生や社会人として必要な幅広い視野と豊かな教養を身につけます。
年間を通して開催される行事も多彩です。この日の説明会では、その一例として、中学で学年ごとに行われる「12月行事」が紹介されました。都内の史跡を巡る中1の「東京ウォーキング」では、事前の調べ学習から事後の発表までをグループで行い、協働性を養います。中2の「フィールドワーク」では、活躍する卒業生などに自分たちでアポイントを取り、インタビューをします。この経験を通して社会とのつながりを理解し、主体的に行動して学び取る力を身につけます。中3の「修学旅行」では長崎を訪問します。現地でさまざまなことを体感し、平和について多くの学びを得ます。
生徒会活動も活発です。「自主自律」の精神の下、自主的・民主的に考え行動する力を育んでいます。選挙によって選出される執行部役員を中心に、生徒が主体となって委員会活動や生徒会行事の企画運営に取り組んでいます。
高校は中学からの内部進学生と高校から入学した生徒との混成クラスとなっています。文系・理系に分けることなく、主要5教科を共通教養として高校卒業まで履修します。高2・3では豊富な選択授業を設定し、生徒が興味を持った分野を主体的に学び、知識を深めていくことが大学での学部選択のきっかけになるケースもあるそうです。
高校卒業後は例年、約85%が法政大学に進学します。被推薦権は、推薦資格を満たした生徒全員に与えられ、その権利を保持したまま他の国公私立大学を受験することも可能です。松尾先生は「本校では大学受験に向けたカリキュラムを組んでいないため、他大学進学者の多くは学校推薦型選抜や総合型選抜を利用します。他大学受験の際、法政大学でも学ぶことができる分野を志望する場合は、法政大学への推薦順位が下がります」と付け加えました。
最後に、入試について説明がありました。出題内容は「標準的」とのことですが、問題数が多いのが特徴です。松尾先生は「標準レベルのさまざまな問題に触れておいてください。その際、ケアレスミスは命取りになるので対策をしっかり行ってください」と締めくくりました。
京王井の頭線「井の頭公園」駅から徒歩約12分の場所にある緑豊かなキャンパス。JR「三鷹」駅、京王井の頭線「久我山」駅、京王線「調布」駅などから路線バスで通う生徒もいます
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