受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

金蘭千里中学校

2024年9月22日(日・祝)

20分テストでみずから学ぶ力を養う
ICTを活用した革新的な取り組みも

 緑に囲まれた閑静な地に校舎を構える金蘭千里中学校・高等学校は、2025年に創立60周年を迎えます。今回の説明会は「カクシンへの通過点。」がテーマです。登壇した教頭の川野貴志先生は、「社会が変化している以上、学校も変わり続けるのは当然のことです。そのため、学校に完成体はなく、常に通過点といえます」と力強く述べ、三つの「カクシン」を紹介しました。

 金蘭千里の「核心」としてまず挙げられたのは、1クラス約30人という少人数制での手厚いサポート。一般的な定期テストは行わず、毎朝20分テストを実施するのも大きな特徴です。5教科10科目のうち、1日1科目のテストが行われ、2週間分の授業の内容から出題されます。「毎日テストの準備を行い、点数として結果が出るので、学習の仕方を振り返る習慣がつきます。これを繰り返していくと、自分なりの学習スタイルが確立でき、みずから学ぶ力を養えるのです」と川野先生は説明します。

 「本物」に触れる学びの機会も数多く用意しています。伝統行事の「キャンプ・自然研修」では、各学年で自然のなかで過ごす宿泊研修を行っています。また、「演劇ワークショップ」では、プロの劇団員を講師に招いて表現方法を学び、演じることを通じて、自分とは異なる立場の人がどう行動するかを考えます。

 中1から高1までは週1回の「表現」の授業があり、そこではプレゼンテーションの手法を学びます。中3では、実在の企業が提示したテーマに沿って商品開発などをするプログラムを実施しています。

 一方、金蘭千里の「革新」として、今年度から「アダプティブラーニング」を導入しました。ウェブアプリが一人ひとりのレベルに合わせた個別最適化の教材を提供します。2021年度より開始したオンライン自習システム「金蘭千里勉強部」も好評です。自宅学習の際に、オンラインで大学生の指導員に質問することができます。

生徒主体の進路選択が基本
将来の幅広い選択肢を示す

 金蘭千里の「確信」である進路は、生徒が主体的に選択するのが基本です。「年度によって進学先の傾向が異なるのが、生徒がみずから選択している証拠です」と川野先生。さまざまな業種で活躍する卒業生から話を聞く「進路講演会」などのキャリア教育も充実させ、将来について多くの選択肢を生徒に示しています。

 2024年度は、卒業生192名に対して、国公立大学に80名、関関同立・早慶上理・MARCHに192名、医学部医学科に48名が合格しました。およそ7割が関関同立以上の学校に進学しています。

 最後に、2025年度入試について説明がありました。入試の回数・形式は前年度と同様です。中期の1科目入試の合格基準点は、2科目入試より高い水準となっており、確実に75~80%を取れる力が必要になります。「中期以降の日程は受験者数が大幅に増え、受験生のレベルも上がるため、志望度の高い方は前期から受験していただければと思います」と川野先生は締めくくりました。

イメージ写真

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