受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

洛星中学校

2024年9月16日(月・祝)

キリスト教教育と五つの生徒心得により
社会の一員として必要な資質を育む

 洛星中学校・高等学校は、キリスト教カトリック精神に基づく全人教育を目標に掲げる中高一貫の男子進学校です。この日、説明を担当した副校長の藤原義久先生も同校の卒業生で、この9月に行われたばかりの文化祭の紹介から話を進めました。

 同校の文化祭は3日間にわたって、生徒主体で行われるのが伝統です。400人以上の文化祭企画委員が中心となり、アミューズ、演劇、合唱、装飾、模擬店などさまざまなパートに分かれて準備を進めます。「見どころは展示、演劇、合唱の三つです。なかでもコンクール形式で行われる合唱は、クラスが一丸となって練習を重ねて本番に臨む、本校には欠かせない行事です。毎年感動を与えてくれて、特に高3生の合唱は圧巻です」とのこと。同じく、昔から続いている演劇は勢いをなくした時期もありましたが、演劇経験のある教員が入ったことで、以前の盛り上がりを取り戻しつつあるそうです。

 そのほか、展示・公演・模擬店など、どのような出し物をするかは生徒の自由。「クラブ活動が活発なこともあり、教員もすべての出し物を把握できないほどです。アミューズという団体が子ども向けのジェットコースターを作って、教室内で走らせていたのには驚きました」と藤原先生は笑います。それでも羽目を外し過ぎないのは、「静粛」「礼儀」「時間厳守」「美化整頓」「公共心」という五つの生徒心得があるからでしょう。どれも社会の一員として生活するうえで必要なものであり、学校生活の指針となっています。

生徒の希望進路をかなえる
手厚い学習指導と情報提供

 一方、学習面では、今年度から1クラスの人数を45人から40人に変更し、これまで以上にきめ細かく指導できる体制を整えました。中学の英語と数学では分割授業によって基礎力の定着に努め、小テストや宿題の提出状況に応じて補習・講習も実施するなどして手厚くサポートしています。高2からは文系・理系に分かれます。さらに土曜日には大学受験対策や高大連携講座といった希望制の授業を行い、大学進学に向けた学力の養成に力を注いでいます。

 進路指導においては、「合格できる大学」を探すのではなく、「行きたい大学」を受験することを最優先にしています。その時点の学力では合格は難しくても、「受験するかどうかは生徒自身で決めてもらう」のが洛星のモットー。「浪人してでも希望の大学に行きたいという意志を尊重し、そのための学習内容と情報提供をしている」とのことで、長期休暇中の特別講座に加えて、将来の職業や学部を考えるための進路講演会も実施しています。医学部志望者に対しては、大学病院の医師や医学部生などから話を聞く機会も設けています。例年の卒業生の進路の内訳は、文系が25~35%、理系が65~75%で、全体の約20%が医学部に進学していることが伝えられました。

 2025年度の中学入試は、例年どおり前期・後期の2回実施されます。募集定員は前年度から前期165名、後期35名に変更。これにより、前期・後期ともに倍率が上昇し、特に後期は難しい入試になることが予想されます。「試験は3科・4科選択制ですが、社会を含めた4科をバランス良く学習してほしい」と藤原先生。最後に、「本校にはいろいろな個性の生徒がいて、それを受け入れる度量があります。ぜひ本校に来て、生徒の様子をご自身の目で確かめてください」とメッセージを送りました。

イメージ写真

www.rakusei.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ