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学校説明会レポート
神戸大学附属中等教育学校
2024年9月6日(金)
各自が研究テーマを設定し
本格的な卒業論文にチャレンジ
阪急神戸線「御影」駅から北に約1km、緑豊かな六甲山麓に位置する神戸大学附属中等教育学校は、神戸大学の附属中学2校が統合して、2009年に発足した共学校です。中学までだった附属学校を「中等教育学校」とすることで、大学へとつながる学びを実践できる学校となりました。
同校が求めるのは、主体的に自己および未来の社会を切り開くことのできる生徒です。国際的な視野を持ち、真理探究(本物に触れる)の精神に富んだ「グローバルキャリア人」の育成をめざしています。「グローバルキャリア人とは、語学力があるだけではなく、相手を認めて向き合える人間です。多様性を尊重し、自己理解や他者理解につなげていく教育を重視しています」と校長の齋木俊城先生は話します。
学習面では、全員に卒業論文を課しているのが大きな特色です。テーマに沿って調べてまとめたり、発表したりするスキルを身につけるために、1年生から「課題研究入門」という科目を設定。そして、3年生になると、ゼミに所属して研究を深める「課題研究」がスタートし、3年生で4000字、4年生で8000字のレポートを仕上げ、ポスター発表にもチャレンジします。こうした経験を生かして、5年生では1万8000字の卒業論文をまとめます。この課題研究のなかでも特徴的なのが、3年生から6年生までの4学年が同じ教室で学ぶ「協同ゼミ」です。下級生は担当の先生だけではなく、先輩からも数多くのアドバイスがもらえるほか、先輩は後輩からの質問にしっかり答えるために、より深く学ばなくてはならないという意識が高まります。
国立大学合格者の3分の1が
特別選抜(総合型・学校推薦型)を選択
こうした成果は「特別選抜(総合型選抜・学校推薦型選抜)での難関大学合格者の多さに表れている」と齋木先生は話します。この春は大阪大学に9名、神戸大学に5名が合格したのをはじめ、国立大学合格者の約3分の1を特別選抜の合格者が占めています。しかし、「その前提として、学力の土台がしっかり身についているので、一般選抜にももちろん対応できます」と強調します。
神戸大学とはさまざまな面で連携しています。3年生以上になると、専門的な資料が充実した大学図書館を自由に使うことができるのもその一つ。生徒たちは、ウェブから予約すれば、学校図書室を窓口にして書籍や資料を借りることができるので、研究活動にも大いに役立ちます。
2020年度からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている同校では、データサイエンス、科学総合、探究情報、ESD(持続可能な開発のための教育)などの学校設定科目が充実し、さまざまな研修会が実施されています。その取り組みのなかで特に活発なのが、通称ASTA(アスタ)と呼ばれる活動です。「ASTAは、興味のあることに対して生徒が自由に集まり、自由に研究する活動です。生徒たちには好評で、放課後などの時間を使い、さまざまなことに夢中になっています」と齋木先生は説明します。
続いて2025年度の一般適性検査についての説明がありました。適性検査日は入試解禁日から3日目の1月20日に変わりますが、試験会場、集合時間、検査内容に変更はありません。最後に齋木先生は、「生徒が主役の学校」であることを強調し、説明会を終了しました。
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