受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

青稜中学校

2024年10月3日(木)

中2・3の「ゼミナール授業」で
生徒の思考力が飛躍的に向上

 青稜中学校・高等学校の前身は、1938年創立の青蘭商業女学校です。中学校を共学化した1995年に現在の校名になりました。建学の精神に「社会に貢献できる人間の育成」を掲げ、「Change(変化)」「Challenge(挑戦)」「Contribution(貢献)」の「3C」を生徒の行動目標としています。

 説明会の冒頭で募集広報部部長の伊東充先生は、この「3C」を紹介しながら、「本校は、常に変化と挑戦を繰り返している学校です。新しいものを積極的に取り入れ、古くなったものはブラッシュアップしていく、高い柔軟性を持った学校であるとお考えください」と述べました。

 同校ではさまざまな教育活動が行われていますが、そのなかでも生徒たちを大きく成長させるのが「ゼミナール授業」です。中2・3の2年間で行われるこのプログラムでは、14講座のなかから各自が自分の興味・関心に合わせて受講するものを選択します。毎週月曜の6・7時限を使って、ディスカッションやグループワークを取り入れたゼミナール形式の授業が行われます。このスタイルでの指導が始まったのは2020年からです。それまでは、高1の初めに行われる学力テストの平均点は、中学からの入学生よりも高校からの入学生のほうが高かったそうです。「ところが、ゼミナール授業が導入されて以降、この平均点が逆転しました。ゼミナール授業で学習意欲や思考力が伸びたことが、点数に表れているのではないでしょうか」と伊東先生は手応えを感じています。

中学受験で身についた学習習慣を
放課後学習の「Sラボ」で継続

 生徒の学習意欲を刺激するもう一つの仕掛けが、「Sラボ」と呼ばれる放課後自習支援システムです。伊東先生は、この狙いについて次のように話します。「中学受験で身についた学習習慣を、入学後も維持してほしいのですが、学校が無理強いするのでは意味がありません。そこで、180席の個人ブースを開放し、生徒が空き時間に自由に自習できる場所にしようと考えたのです」

 「Sラボ」の教室には大学生チューターが常駐しているうえ、隣には職員室があります。わからないことをすぐに解決できる環境が、生徒の学力伸長を支えているというわけです。

 その成果は、大学合格実績にも表れています。2024年3月に卒業した427名のうち、国公立大学に57名、早慶上理ICUにのべ102名、GMARCHにのべ345名が合格しました。伊東先生は「今年は高3全員が四年制大学を志望し、約9割が現役での進学を果たしました。本校の進路指導では、生徒に知名度の高い大学を志望するよう誘導することはありません。それぞれの生徒が本当に進みたい道を尊重するようにしています。本校でがんばれば、結果を出せると自負しているので、ぜひ安心してご入学ください」と保護者に力強く呼び掛けました。

 2025年度中学入試は、これまでと大きな変更点はないとのことです。最後に、伊東先生は「本校の入試ではケアレスミスが命取りになります。ぜひ、ていねいな答案を作ることを心がけてください」とアドバイスを送り、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 放課後自習支援システム「Sラボ」には180席の個人ブースを備え、学校内で学びを完結させることで無理なく学習習慣が身につきます

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