受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千葉日本大学第一中学校

2024年9月27日(金)

高大連携で理工医歯薬の学びを体験。優れた環境を整え、高い現役進学率を実現する

 船橋市にある千葉日本大学第一中学・高等学校は、日本大学の特別付属校です。東京・両国の日本大学第一中学校・高等学校と同じく、日本大学第一学園によって1968年に高校が創立され、その2年後に中学校が併設されました。校訓に「真・健・和」を掲げ、まっすぐな気持ちで真理を探求し、心身共に壮健で、自分と他人の人格を尊重する「協働の精神」を備えた人材の育成をめざしています。

 この日の説明会は、同校で40年間教鞭を執り、今年4月に校長に就任した羽鳥和弘先生のあいさつから始まりました。羽鳥先生は「千葉日の魅力」として「高い現役進学率」と「優れた環境のなかで過ごす学校生活」の二つを挙げました。

 校舎が日本大学理工学部に隣接していることもあり、同校と日本大学との連携はとても密接です。希望者は、理工学部・医学部・歯学部・薬学部などの施設見学が可能で、体験授業も受けられます。大学の施設・設備を使っての研究発表の機会もあります。また、高校からは難関大学への進学を目標とする「特進クラス」と、日本大学進学をめざす「進学クラス」とに分かれますが、そのいずれでも現役合格に向けた学習指導が行われています。2024年春も、東京工業大1名、千葉大2名、北海道大1名、早稲田大4名、上智大2名、東京理科大10名、明治大23名、法政大34名など、他大学に数多くの合格者を輩出しました。なお、ここ数年は、卒業生の5割から6割が日本大学に推薦で進学しています。

 グローバル教育に力を入れていることも特色の一つです。英語の授業とは別に「英会話」の時間を週に1コマ設けていますが、そこではクラスを二つに分け、一方ではネイティブ教員による集団レッスンを、もう一方では1人1台のiPadを使ったオンラインでの個人レッスンをそれぞれ実施しています。これを週ごとに交代しながら、アウトプットの力を磨きます。海外研修は希望者を対象に、シンガポール語学研修(中3)、イギリススポーツ教育学研修(高1)、オーストラリア語学研修&ホームステイ(高2)などが実施されています。

 「優れた環境のなかで過ごす学校生活」については、広大な人工芝グラウンドや全校生徒が集まることができる体育館などが紹介されました。羽鳥先生は「千葉日が求める生徒像」について、「勉強だけ、部活動だけではなく、いろいろなことに意欲的に取り組んでもらいたいと考えています。英語についても、単にテストで高い点数を取れるだけではいけません。グローバルな視野で物事を考えられる姿勢を持った生徒を育てていきたいのです」と前置きしてから、「中1では、まだ将来について具体的に決まっていないでしょうから、幅広い視野を持って進学先を考える機会をつくっていきます。6年後にさまざまな選択肢があるなかで、希望する進路を選べる学校でありたいと考えています」と結びました。

 続いて、広報部主任の加賀屋健先生が学校生活について説明しました。中学は6クラス編成ですが、高校からの入学生が加わる高1からは、9クラス編成となります。学習進度が異なるため、高1では進学クラスのみ、中学からの内部進学生と高校からの入学生とは別のクラスで学びますが、高2以降は全クラスが混合となり、文系・理系に分かれます。なお、難関大学への進学をめざす特進クラスは、希望者のなかから成績順に選抜されます。

 近年、多くの学校が力を入れている総合学習にも取り組んでいます。中1・2ではまず、自分の趣味や好きなことについてまとめて発表し、高3では自分史を執筆します。これは大学受験を見据えたもので、総合型選抜につなげているそうです。加賀屋先生は「どんな生徒にも輝ける場がある学校です。いろいろな夢を持って入学してきた子どもたちをみんなで応援します」と力強く語りました。

イメージ写真 2024年から女子の制服にスラックスを導入。2024年には体育館にエアコンを設置するなど、生徒が過ごしやすい環境を整えています

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