受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

京華中学校

2024年9月11日(水)

生徒が夢中になれる環境の下、一人ひとりの個性を伸ばし、自己肯定感を高める人間教育を実践

 文京区白山にキャンパスを構える京華中学・高等学校は創立127周年を迎えた伝統ある男子校です。建学の精神に「天下の英才を得て之を教育す」を掲げ、生徒一人ひとりの個性を伸ばす教育を実践しています。今年4月からは、同校と、同じ京華学園が運営する京華女子中学・高等学校と、京華商業高等学校とを一つのキャンパスに集約し、3校の連携が容易になりました。

 この日の説明会では、最初に校長の町田英幸先生があいさつに立ち、「グッドトライがあふれる学校へ」というスローガンを紹介しました。これは、生徒がさまざまなことに挑戦できる環境づくりに努めていることを表すものです。町田先生は「男子の人生において心の成長が最も著しい中高6年間のなかでも、特に中1・2の時期は、自信を持たせ、自己肯定感を高めることが重要です。そのためには好きなことにとことん打ち込み、最後まであきらめずにやり抜く経験が必要なのです。自己肯定感の高い若者は主体性があり、背景の異なる他者を認めて受け入れることもできます。そうした力は将来、社会で活躍していく際に大きな力となるはずです」と話しました。

 次に入試広報主任の池本和樹先生が、学校生活や教育について紹介しました。同校では「人間性と学力を兼ね備えた、社会で活躍できる人」の育成をめざし、「自己肯定感の育成」「学校完結型のサポート」「密なコミュニケーション」の三つを教育の柱としています。このうち「自己肯定感の育成」を促す機会となっているのが、体育祭や京華祭(文化祭)をはじめとした多彩な行事です。生徒たちは行事ごとに、「課題設定」を行い、「試行錯誤」「実行」、ポートフォリオの作成による「検証」「研鑽」というサイクルを繰り返しながら、みずから考え、行動する姿勢を学びます。さらに仲間と協働する力や主体性を身につけ、それらをベースに自信や自己肯定感を培うのです。

 また、同校は面倒見の良い学校として知られ、英語・数学の指名制補習である「放課後キャッチアップ講座」(中高一貫クラス)を開講したり、「ティーチングサポート」で卒業生が自習を支援したりと、手厚い体制を整えています。中1から高1までの全員が受講する夏期講習では、中1・2が5日間の校内講習に、中3が4泊5日の勉強合宿に、高1が5日間の校内講習または5泊6日の勉強合宿に取り組みます。高2・3の夏期講習は校内で実施し、高2は約30講座、高3は約60講座から、自分が希望する進路に合わせた内容を選択します。中1~3を対象とした冬期講習は、校内で4日間開講されます。池本先生は「本校でいう『面倒見の良さ』とは、手取り足取りの指導ではありません。『認める』『応援する』『評価する』『できるまで待ち、生徒の可能性を徹底的に信じる』ことです。生徒の気持ちに寄り添いながら自立に向けた道づくりを支えるのです。そのために生徒だけでなく、保護者の方々ともコミュニケーションを密にし、手を携えながら生徒の成長を見守っています」と述べました。

 グローバル教育にも力を入れ、英語行事を盛んに取り入れていることも特徴です。たとえば、中1では英語漬けの一日を過ごす「イングリッシュ・デイ」、中2ではアクティビティーを通して英会話力を鍛える3泊4日の「イングリッシュ・キャンプ」、中3では日本で学ぶ外国人留学生と交流し、東京を案内をする「B&Sプログラム」やシンガポール研修旅行が行われます。さらにオーストラリア夏季海外研修プログラム(中3~高2)、セブ島語学研修(国際先進クラスの中3)、3か月間のターム留学(高1)、1年間の長期留学(高1・2)などの希望制プログラムもあり、海外で学ぶ機会も充実しています。

イメージ写真 創立125周年記念新校舎建築事業の一環として新装し、2024年6月に開館した図書館。ラーニングコモンズとしての役割を持つ施設で、3校が共用しています

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