受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

文化学園大学杉並中学校

2024年9月30日(月)

多様な文化を知り、進路の可能性を大きく広げるダブルディプロマコース

 文化学園大学杉並中学・高等学校は、2014年にカナダのブリティッシュコロンビア州(BC州)の海外校として日本で初めて認定され、Bunka Suginami Canadian International School(BSCIS)という校名も持っています。高校の「ダブルディプロマ(DD)コース」には、日本の教育課程を日本語で学ぶ時間と、カナダのカリキュラムを英語で学ぶ時間とがあり、卒業すると、日本とカナダの両方の高校卒業資格が得られます。これにより、海外大学への進学がスムーズになるほか、海外就学者を対象とした国内大学の特別入試も受験可能です。

 説明会の冒頭、校長の青井静男先生は「世界で活躍できる人物を育てるため、本校では、日本語と英語の2言語で学ぶだけではなく、日本とカナダの二つの文化を体験します。世界の多様性を理解し、自分なりの判断や発信ができるようになる、それが本校の学びです。ぜひ皆さんと一緒に、日本の教育を変えていきたいと考えています」とあいさつしました。

 続いて、入試広報部長の西田真志先生が教育内容について詳しく説明しました。同校に入学した中1は、英語の能力に合わせて、「DD7」「Advanced7」「Starter7」の3コースに分かれます。そして高校では、ダブルディプロマを取得する「DDコース」、国公立大学や私立難関大学進学をめざす「特進コース」、GMARCHや文化学園系列校など多彩な進路をめざす「進学コース」に分かれます。

 中1でDD7に入った生徒は、英語のほかに理数科目も含む週17コマをカナダの教員が担当するカナダのカリキュラムで学び、高校では原則としてDDコースに進みます。Advanced7の生徒はカナダの教員が担当する英語の授業を週10コマ受け、高校ではDD、特進のいずれかに進みます。なお、DD7またはAdvanced7に入るには、英語の資格試験で所定の級を取得することが必要です。

 一方、中学から本格的に英語を学ぶ生徒が所属するStarter7では、英語の授業は週9コマで、そのうち7コマをネイティブ教員 (カナダの教員ではない)が担当します。中2から、DDに進むための準備コース「DD準備8」に合流することも可能ですが、希望者は週2回、コミュニケーション英語の朝授業を受ける必要があります。一方、DDに進まない生徒は、中2から「中高一貫コース」に所属し、高校では「特進コース」または「進学コース」に入ります。「今年度の中2の場合、入学時は94名が「Starter7」に所属し、その後、3分の2が「DD準備8」に進みました」と、英語力を伸ばす教育に自信を示します。

 もちろん、国内大学への進学も手厚くサポートしており、校内での各種講習会や模試分析会、合宿勉強会などを盛んに実施しています。2024年春の大学合格実績は、海外大学が41名、国公立大学が8名、早慶上理ICUが31名、GMARCH関関同立が74名でした。

 最後に、2025年度入試について説明がありました。例年と同様、2科入試、4科入試、適性検査型入試、複数回の英語特別入試、帰国生入試が実施されます。また、英語特別入試以外では、英語外部検定による加点もあります。西田先生は「ウェブ出願時に、DD7やAdvanced7を希望するかどうかをチェックするようになっています。希望者は、合格後の2月5日にカナダの教員による審査を受けます。リスニング・ライティング・インタビューを行いますが、文法的に正確な英語を話したり書いたりできるかよりも、意欲があるかどうかを重視しています。しっかりと熱意をアピールしてください」とアドバイスしました。

イメージ写真 JR「荻窪」「阿佐ヶ谷」、東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」の各駅からそれぞれ徒歩約10分。校内にはいくつもの自習スペースがあり、中学生は午後7時まで、高校生は午後8時まで利用できます

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