受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

清風南海中学校

2024年9月4日(水)

多くの行事での体験を通して
豊かな人間性を養う

 仏教精神を基盤とした教育を行い、確かな学力と豊かな人間性を兼ね備えた人物の育成をめざす清風南海中学校は、昨年、創立60周年を迎えました。

 各学年で行われる修養行事は、信仰心を培うことを大切にしている同校の伝統として受け継がれています。中1・高1は高野山、中2・高2は法隆寺、中3・高3は伊勢神宮を訪れます。この日の説明会は、生徒が制作した施設紹介やクラブ紹介の動画も交えて行われ、生き生きとした学校生活の様子が伝わってきました。

 入試広報部長の伊藤豪紀先生は、年間を通して行われる多彩な行事について説明しました。中1の4月に行われる「高野山修養行事」は「心の入学式」という位置づけで、オリエンテーション合宿は友だちづくりの場となっています。6月には体育大会、7月には水泳実習が実施されます。この水泳実習の会場となる「岬学舎」は宿泊もできる施設で、創立60周年記念事業として今年3月に竣工しました。

 中2では7月に富士登山があり、その足で東大見学を行います。秋からは、文化・芸術の日(文化祭)、スポーツ大会があります。新型コロナの影響でストップしていた海外研修も復活し、今年は中3生がカナダを訪れました。研究発表のポスターセッション、合唱コンクールなどが続きます。ほかにもウミガメの産卵を見に行ったり、ホタルの観察をしたりするなど、体験型の行事も充実しています。伊藤先生は「これからは学習だけでなく、どんな経験をしてきたか、どれだけいろいろなことを知っているか、それを自分で発信できるかが大事だと考えています」と語りました。

大切なのは入学後の過ごし方
難関国公立大学にも多数合格

 授業時間は、平日が7コマ、土曜日が4コマで、週39コマの授業があります。中学入学時に「特進コース」(4クラス)と「スーパー特進コース」(3クラス)に分かれますが、両コースとも全員が国公立大学の合格をめざして5教科をまんべんなく学びます。どちらのコースも、教材・進度は同じで、受けるテストも同じですが、演習量はスーパー特進のほうが多いとのことです。学年末には、主に5教科の成績を考慮して入れ替えが行われます。

 中学では「指名者補習」や「放課後学習会」が行われるほか、中2から高3を対象に、生徒みずからが高みをめざす「希望者補習」も実施されます。学校では生徒が先生に質問するのが日常風景で、「生徒は朝から先生を待ち構えています。自習室は朝7時から高3生でいっぱいになります」と伊藤先生は話します。

 これらのきめ細かく手厚い学習指導によって、生徒たちはそれぞれの希望進路を実現しています。2024年春は、既卒生を含め東京大学に5名、京都大学に35名、国公立大学医学部医学科に31名が合格しました。伊藤先生は「難関大学には、入学時に『スーパー特進』だった生徒だけではなく、『特進』の生徒も合格しています。入学時の成績で進路が決まるわけではないのです。どのコースからでも難関大学を狙えます。生徒一人ひとりの『行きたい』を応援しています」と強調し、入学後の過ごし方が大切であることを伝えました。

イメージ写真

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