受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

大阪星光学院中学校

2024年9月3日(火)

多くの合宿を経験することで
かけがえのない関係を築く

 1950年にカトリック修道会のサレジオ会によって設立された大阪星光学院は、東京大学や京都大学をはじめとする難関大学に、毎年多くの合格者を輩出する進学校として知られています。

 校訓に掲げているのは、聖書の一節にある「世の光であれ」です。灯台の光(世界・社会を照らす)、電灯の光(会社や組織・自分の周囲を照らす)、ろうそくの光(家族や友人を照らす)のように、それぞれの光で世を照らす人になってほしいという願いが込められています。

 教育の基本姿勢である「アシステンツァ」は、アシストと同じ語源のイタリア語「ともにいること」を意味します。「生徒と教員、保護者、卒業生の距離がとても近い学校です。教員は生徒に寄り添って、見守ることを大切にしています」と、渉外広報部部長の八木健太郎先生は同校ならではの校風について語りました。

 また、「アシステンツァ」を体現する場として、合宿が多いことも特徴です。入学後すぐに行われる中1の聖トマス小崎研修館合宿では、中学校舎に隣接する研修館で2泊3日の共同生活を送り、ここから登校して授業を受けます。学習習慣を確立するだけではなく、掃除・洗濯・配膳などの生活全般についても学びます。「中学3年間で、多い生徒だと50泊以上の合宿に参加します。宿舎はすべて学校所有の施設のため、時間などの融通が利くことも魅力です」と八木先生。

 このほかにも、和歌山県みなべ町の南部学舎と長野県信濃町の黒姫星光山荘では、体験型授業、登山、農村生活体験、スキーなどを経験し、1日10時間勉強に集中する勉強合宿なども行われます。

 クラブ活動も活発で、中学生の約7割が運動部に所属していますが、文化部も充実しています。また、運動部と文化部の兼部も可能です。

手厚い学習フォローによって力を伸ばし
キャリア教育で将来の目標を設定

 中学では、日々の学習習慣と基礎学力を身につけるため、定期テストのほか、小テストも多く実施しています。合格点に達するまで何度でも追試を行い、指名制の補習や勉強合宿などでフォローしています。OBが協力する勉強合宿では、先輩から受験の体験談や大学生活の話も聞けるとあって、生徒たちは真剣に耳を傾けます。「学校の勉強だけで、受験勉強が完結できるような学習サポートを心がけています」と八木先生は強調しました。

 英語は基本的に毎日授業があり、週1回はネイティブ教員が担当。中3と高1を対象としたオーストラリア研修や、高2対象のボストン研修など、海外研修も充実しています。理科系教育では、学術系オリンピックへの出場や科学研究施設を訪問するサイエンスツアーなど、授業以外の取り組みにも力を入れています。

 また、高1生全員が参加する「京大キャンパスツアー」、さまざまな分野で活躍する卒業生を中心に講師に招いて土曜日に行う「ほしゼミ土曜講座」など、魅力的なキャリア教育も展開しています。まずは生徒たちが興味のある職業を見つけ、その進路実現に向けて、どの大学・学部に行きたいのかという目標を定められるような機会を多く設けているそうです。

 最後に八木先生は、「大阪星光学院で6年間を過ごすと、生徒も教員も家族のような関係になります。卒業してからも、『第二の家』として、いつでも戻ってこられる学校です」と締めくくりました。

イメージ写真

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