受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

六甲学院中学校

2024年9月3日(火)

「他者のために、他者とともに」
社会に貢献できるリーダーを育てる

 カトリック修道会のイエズス会によって開校された六甲学院中学校・高等学校は、歴史ある中高一貫の男子校です。イエズス会の教育目標「For Others, With Others」(他者のために、他者とともに)を指針に、世界的な視野を持って社会に貢献できるリーダーの育成をめざしています。社会奉仕活動にも力を入れており、中学・高校の各クラスから社会奉仕委員を2~3名選出。「委員が先頭に立ち、街頭での募金の呼び掛けなど、さまざまなボランティア活動に取り組んでいます」と、入試広報室長の四宮豊先生は説明しました。

 広々とした人工芝のグラウンド、蔵書数約6万8000冊の図書館を併設した学習センター、いつでも質問や相談ができるオープンな職員室など、人間力の育成に役立つ教育環境が整っているのも特徴です。

 また、生徒主体の学校行事やクラブ活動も充実しています。なかでも象徴的なのが体育祭の「総行進」です。全校生徒が複雑なマスゲームをグラウンドいっぱいに繰り広げる伝統種目で、演出や演技指導計画などはすべて高校生が担っています。初めは指導される側だった中学生も、学年が上がるにつれて後輩を自然とリードできるように成長していくそうです。

高2が指導員となり中1をサポート
教える力と教わる力を身につける

 六甲学院の伝統の一つが、中1生のクラスに1名ずつ配置される「指導員」です。指導員は人物・学力ともに優れた高2の生徒が選ばれ、入学式から1学期終了まで、朝礼前・昼休み・放課後を毎日一緒に過ごします。「新入生にとっては、何でも相談できる頼れるお兄さんのような存在です。『生徒が生徒を教える』ことで、他者と協力しながら、『教える力と教わる力』を養っていきます」と四宮先生。

 学習面では、思春期の男子を知り尽くした教員が、中高一貫教育の利点を最大限に生かした指導を実践。小テストの追試や補習も手厚く行っています。将来の進路選択には、OBによる講演も大いに役立っています。

 最後に入試の変更点についても説明がありました。2025年度からA日程・B日程に出願し、かつ両日程を受験した場合、A日程が不合格となった受験生に対しては、B日程の考査結果合計に10点を付与します。また、募集定員を見直し、A日程145名を140名に、B日程40名を50名に変更します。「本校を第一志望として考えてくれているA日程の受験者に、B日程でもチャンスを広げてもらいたいからです」と、四宮先生はその意図について話しました。また、考査の配点は、国語・算数は150点から120点に、理科は100点から80点になります。「よりていねいに問題に取り組んでもらえるように、国語と算数は問題数を減らすことを検討しています。出題傾向は変わりません」と伝えられました。

イメージ写真

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