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学校説明会レポート
淑徳与野中学校
2024年9月13日(金)
仏教精神に基づく心の教育や
豊かな感性を育てる国際教育を重視
淑徳の起源は、1892年に尼僧の輪島聞声先生が小石川伝通院境内に女学校を開設したことです。1946年には埼玉県に分校を設立し、1948年に淑徳与野高等学校と名前を変えました。2005年には中学を開校し、現在に至ります。
今年度、校長に着任した黒田貴先生は三つの教育方針として、高い品性を育成する、仏教教育に基づく「情操教育」、豊かな感性を育成する「国際教育」、輝く知性を育成する「学習指導」を挙げました。情操教育では、伝統の仏教精神を大切にし、現在も年4回の仏教行事と週1回の「淑徳の時間」を通して、互いを思いやり、助け合って生きる「共生」の精神を学んでいます。
国際教育では、世界8か国・地域の姉妹校や提携校と多彩なプログラムに取り組みます。自国の立ち位置や隣人を知る機会となるのが、台湾海外研修(中2)や、京都・奈良修学旅行(中3)です。中2生は台湾研修に向けて全員が中国語を学びます。黒田先生は「日本語を学んでいる現地の生徒と交流するので、最初は日本語に簡単な中国語を交えて会話します。しかし、最終的にはどちらの生徒も本格的に学んでいる英語でコミュニケーションをとろうとします」と笑顔で語りました。ほかにも、文化祭の収益などを寄付して建設されたカンボジアの中学校との交流、高2全員が参加するアメリカ修学旅行、中3のイギリス短期語学研修(希望者)など、多様なプログラムを通して、異文化理解を深めています。
今年度から医進コースを開設
理系教育にさらに力を注ぐ
学習指導では、中高一貫カリキュラムの下、中3から高校の内容に入る先取り学習を導入しています。ただし、小テストや補習を頻繁に行うなど、遅れがちな生徒へのフォローも忘れません。家庭学習においては「平日2時間、休日4時間」を合言葉に、低学年から自主的な学習を促します。このほか、自分で設定したテーマについて1年間研究し、その成果を発表する「創作・研究」にも注力しています。
このような取り組みの成果なのか、進学実績も好調です。今春卒業した中高一貫生の四年制大学への現役進学率は93.5%でした。国公立大学は10%、早慶上理は22%、GMARCHは20%、医歯薬系学部は12%となっています。近年、理系進学者が約半数を占めるようになったこともあり、今年度からは医療系・理系志望者に特化した「医進コース」(1クラス)と、従来型の「特進コース」(3クラス)の2コース制を採用しました。入試の時点でコースごとに分けての募集となります。これについて黒田先生は「ただし、いずれのコースも授業の進度は変わりません。高2進級時までは、毎年クラスを移動できます」と強調しました。医進コースでは、理系に特化した大学との連携や、年8回の実験講座、病院見学なども行います。
2025年度は1月10日午後に医進コース特別入試を実施します。1月13日と2月4日の入試は出願時に第一志望と第二志望のコースを登録し、点数に応じてコースごとに合否判定が行われます。
中1は4クラス、中2・3は3クラス、高校は各学年8クラス編成。高校からの入学生も多いため、一貫生は新しい環境に刺激を受け、中だるみが防げるそうです
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