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学校説明会レポート
東京農業大学第一高等学校中等部
2024年9月12日(木)
多様化する課題に対応できるよう
実学を通じて思考力・想像力を養う
世田谷区の閑静な住宅街にある東京農業大学第一高等学校は、東京農業大学の付属校として1950年に開校しました。中等部が誕生したのは2005年です。そして、2025年度からは高校での募集を停止し、完全中高一貫となります。
この日の説明会の冒頭、校長の幸田諭昭先生は、「本校が掲げる『知耕実学』いう教育理念には、『本物に触れる実学を通して知を耕す』という意味があり、学校生活のすべてに根づいています」と述べました。そして、グローバル化が進む現代社会において、課題が多様化していることや、AIの普及により、知識だけでは社会に立ち向かうのが困難になりつつある現状に触れ、「だからこそ、思考力を養う必要があるのです」と強調しました。そのために同校では、さまざまな体験型教育を取り入れ、生徒たちは知識を深めるとともに、思考力・想像力を伸ばすことで「知耕実学」を実践しているそうです。
また、教育目標の「夢の創造と実現」を達成するために、2022年度から「共創し、新たなステージへ」というスローガンの下、学校改革を推進しています。幸田先生は「人、社会、世界との共創の先に広がる、多様性に満ちた社会で活躍できるように、リベラルアーツ・探究活動・国際教育を推進していきます」と展望を語りました。今後は大学付属校である利点を生かし、北欧からアフリカまで、世界の44の大学・教育機関と提携する東京農業大学国際センターの協力を得ながら、国際教育をさらに充実させていく方針です。
「一中一高ゼミ」や豊富な体験学習で
真のリベラルアーツを身につける
次に、入試広報部の川崎剛先生が教育内容について説明しました。生徒たちの好奇心を刺激し、真のリベラルアーツを身につける場となっているのが、「一中一高ゼミ」です。これは、教員がそれぞれ自分の専門分野・得意分野を生かして、年間約80講座(1か月当たり約10講座)を、中1から高3までの全学年を対象として、主に平日の放課後に開講するものです。生徒たちは学年を超えて自由に講座を選択し、ゼミ形式で学んでいます。
また、中3の「課題研究発表」では、各自が興味や関心のある分野で課題を設定し、約2年間かけてまとめ、プレゼンテーションを行います。生徒は社会問題から身近なことまで、それぞれ好きなテーマに取り組んで研究・考察し、最後にはその成果を後輩や教員・保護者の前で発表します。この課題研究を通して、「情報収集」「資料の作成」「発表」の基礎を学び、思考力・表現力を鍛えます。
大学と連携した体験学習が充実しているのも特徴です。東京農業大学関連施設で行う中1の稲作体験は、田植えから稲刈りまで、米作りの一連のプロセスを体験するものです。中2では、大学の研究施設を利用して新米と古米の味の違いを科学的に検証する「お米の科学」、中3ではこうじや発酵について学ぶ「味噌づくり」といった実習を行います。
最後は入試についてです。2025年度は、2月1日午前入試を新たに実施します。試験科目は国語と算数(各50分・各100点)、理科と社会(各40分・各80点)のの4科です。そのほかの区分は従来どおりで、1日午後と2日午後は2科(算国または算理)、4日午前は4科となります。詳しくは最新の募集要項をご確認ください。
昨年11月竣工の新2号館。1階にラーニングコモンズ、2階に美術室・音楽室・書道室、3階に調理室・被服室・技術室などがあります
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