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学校説明会レポート
大妻中学校
2024年9月5日(木)
安心できる学びの環境を整え
生徒に「集団突破力」を持たせる
大妻中学高等学校は、1908年に大妻コタカが開設した私塾を起源とする伝統校です。みずからを戒めることば「恥を知れ」を校訓とし、世界で活躍できる女性の育成をめざしています。
説明会では校長の梶取弘昌先生があいさつに立ち、「安心して学べる環境という土台があってこそ、基礎学力や教養が身につき、創造性を発揮することができます」と強調しました。
続いて、理科教諭で中2の副担任の富永真規子先生から、教育の特色について説明がありました。富永先生は、生徒と教員との交流の場であるラウンジなどの施設を例に挙げ、「『学びへの安心感』を生み出すのは、その場所に集う人々が作り出す雰囲気や空間そのものだと考えています」と話しました。また、全国大会の常連であるバトン部が選抜制を廃止し、全員での金賞受賞をめざして技術を磨いていることや、進路に迷う友だちを支えながら共に歩みを進めていることなどを紹介しました。これは生徒たちが「集団突破力」によって課題を乗り越えているということです。同校の卒業生でもある富永先生は、自身の中高時代も振り返りつつ、「さまざまな経験や多くの人とのかかわりが学びへの安心感と集団突破力を生み出し、生徒の成長の場をより豊かにしていくのです」と語りました。
「答えのない問い」に挑む学習を実践
模擬国連の活動で広い視野を培う
次に、教頭の右藤文弥先生が登壇しました。「生涯にわたって学び続ける基盤を作るには、社会の課題に目を向け、答えのない問いに取り組む学習が必要です」と述べ、受験対策から知的好奇心の喚起まで、幅広い内容の授業を実施していることを紹介しました。その一方で、自己理解を深める進路学習も中3からスタートします。高1になると、2泊3日のオリエンテーションや、「先輩を囲む会」「大学模擬講義」などを通して、将来、自分が学びたいことを少しずつ明確にしていきます。近年では高1・2対象の「医療系探究講座」も開講されるようになり、2024年は医歯薬看護系学部に134名(過年度生含む)の合格者を輩出しています。
グローバル教育についての説明は、グローバル教育部部長の関孝平先生が担当しました。同校では、英語と総合学習を組み合わせた「グローバルスタディーズ」の授業のなかで中1全員が模擬国連のプログラムに取り組み、英語でのスピーチにも挑戦します。関先生は「模擬国連の魅力は、『日本の中高生である自分』を離れて議論できることです。たとえば、ウクライナ侵攻の問題も、ロシアや中国の立場からも考えることで、物事の本質を見極める力が育ちます」と話しました。このほか、有志による同校主催の模擬国連会議も開催されています。防災をテーマに37校約400名の中高生が参加した昨年度の活動は、国連防災機関(UNDRR)のホームページにも掲載されるなど、高い評価を受けています。
地上9階・地下1階建ての校舎は、明るく開放的な造り。約4万3000冊の蔵書数を誇る図書館など、施設・設備が充実しています
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