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学校説明会レポート
狭山ヶ丘高等学校付属中学校
2024年9月19日(木)
学習習慣の確立を徹底的に図り、探究活動を通じて生徒の自己理解を深める
狭山ヶ丘高等学校付属中学校の前身は、創立者・近藤ちよが1950年に埼玉県飯能町(現在の飯能市)に創設した飯能高等家政女学校です。その後、1960年に入間市に共学校として移転開校し、狭山ヶ丘高等学校となりました。2013年には付属中学を開校し、中高一貫校となりました。最寄りの西武池袋線「武蔵藤沢」駅は、「池袋」駅から約36分です。黙想・対話教育・茶道教育を三つの柱とする「自己観察教育」を基盤とし、「自分を省みて新たなるものを創造する心をもつ生徒」「平凡であるが英知の人 静かであるが深い人 優しいが強い人」の育成をめざしています。
この日の説明会の冒頭、渉外部長の渡邉圭輔先生は、「青年期の生徒たちは、まさに器づくりの時期です。丈夫で割れにくい器を作るには、よく土をこねて、中に入っている空気を抜かないと、焼き上げたときに割れてしまいます。学習においても、しっかりと力を傾け、誰にも奪われることのない知的財産を獲得することが大事です」と語りました。
同校では、中高一貫の6年間を3期に分けて学習指導を行い、学習習慣の確立を徹底的に図るとともに、探究活動を通じて生徒の自己理解を深めています。中1・2の「基礎力充実期」においては、基礎学力を定着させるため、英語・数学・国語・理科・社会の授業時間数を標準より多く配分し、7時20分にスタートする朝ゼミや、小テストを毎日1教科ずつ実施しています。中3・高1の「学力錬成期」にも、豊富な授業時間数を確保し、無理のない先取り学習を取り入れています。定期テストのほかに校内実力テストなども行い、“Plan Do Check Action”のPDCAサイクルを実践して目標の実現に向けた計画性を身につけます。高2・3の「進路実現期」には、ガイダンス・面談・個別指導をきめ細かく行い、生徒のライフプランに沿って進学先をじっくり検討します。高3の授業は演習が中心となり、初見の問題にも対応できる実戦力を養います。
高校では、最難関の国立大学への現役合格をめざすⅠ類(難関国立進学コース)、国公立大学や最難関私立大学への現役合格を目標とするⅡ類(特別進学コース)、学習と部活動に打ち込み、文武両道を実践しながらGMARCHをはじめとする難関私立大学への合格をめざすⅢ類(総合進学コース)、部活動に重点を置きつつ私立大学文系学部の受験に特化した授業を行うⅣ類(スポーツ・文化進学コース)の4コースを設置しています。中学からの内部進学生は基本的にⅠ類に進学します。高2から文系・理系に分かれますが、Ⅰ類の生徒は文理のバランスの良いカリキュラムで最難関国立大学の受験に臨みます。直近2年間では卒業生の85%以上が4年制大学に現役で進学しており、そのうち12~13%が国公立大学への進学者でした。さらに、2年連続で2名の東京大学現役合格者を輩出しており、うち3名は付属中学出身者であるという点も注目すべきところです。
このような好調な進学実績を支えているのは、「本物の力」を養成する学習支援体制です。朝ゼミ・放課後ゼミ・夏期講習・冬期講習・英検®対策講座には9割近くの生徒が自主的に参加しています。放課後は中学生専用の自習室が最終下校時刻まで開放され、落ち着いた環境で学習に取り組めます。
また、中1・2の「総合」の時間に行う専用農地での農作業では、土づくりから収穫までを体験し、生命の尊さに触れながら、リーダーに求められる豊かな経験と強い責任感を養います。「食」「SDGs」をテーマにした調べ学習、理科実習、校外学習などを通して多様な角度から学びを深め、中3では自分の好きなテーマで探究学習に挑戦します。そこでは、ゼミの編成、KP(紙芝居プレゼンテーション)法、論文執筆、発表準備、ポスターセッションといった一連の流れを習得します。このような充実した探究学習は、学力の向上にも好影響を与えています。渡邉先生は「2021~2023年に実施された国語・数学・英語の学力推移調査において、本校は首都圏で2番目の伸長率でした」と語りました。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
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