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学校説明会レポート
江戸川学園取手中学校【医科ジュニアコース】
2024年9月19日(木)
医学部進学に特化した学びを実践し、医師への“あこがれ”を“決意”に変える
「生徒の夢は学校の目標」をスローガンに掲げる江戸川学園取手中・高等学校は「心力・学力・体力の三位一体の教育」を実践する「規律ある進学校」として知られています。中学には「医科ジュニアコース」「東大ジュニアコース」「難関大ジュニアコース」の3コースを設置しており、生徒が希望する進路に合わせて、それぞれ質の高い教育を行っています。
この日のオンライン説明会は「医科ジュニアコース」と、その接続先となる高校の「医科コース」にフォーカスした内容で開催されました。初めに、医科コース長の熊代淳先生が最近の医学部入試について説明しました。医師国家試験の合格率は9割前後で、医学部医学科への入学によって、医師への道がほぼ開かれます。しかし、入試の難度が高いため、他学部では減少傾向にある浪人受験生も依然として多く、なかには現役入学者が半数に満たない大学もあります。また、入学後、留年することなく、医師国家試験にストレートで受かる学生は8割程度。2割程度はどこかでつまずくため、入学後も努力の継続が必要だとのことです。そうした状況を紹介した熊代先生は、「生徒本人が医師になることを強く望んでいなければなりません」と述べ、他学部で増えてきている総合型選抜(旧称AO入試)や学校推薦型選抜に関しても「医学部は国公立・私立を問わず、学力を問う試験内容です。“医師になる”という本人の決意を学力で示すのが医学部入試であると捉えることが重要でしょう」と強調しました。
医科ジュニアコースでは、医師になることの意義を考えるさまざまな取り組みが中1から始まります。現役医師による医科講話、筑波大学附属病院でのICU(集中治療室)見学、江戸取生を対象に行われる国際医療福祉大学のオープンキャンパス、東京医科歯科大学医学部医学科長による講演会といったさまざまな機会を通じて、「生徒たちは医師になることへの“あこがれ”を“決意”に変えていくのです」と熊代先生は語ります。また、高等部では医科コースの独自科目「メディカルサイエンス」がスタートします。ここではグループでの探究活動のほか、医学部入試を意識した面接・集団討論対策、小論文対策などが行われます。
高校では、医学部を持つすべての大学について、合否データ・出題傾向・倍率・配点比率、奨学金の有無などを入念に調べたうえで、本人の意思や保護者の方針を尊重しながら、生徒の力を生かせる大学に向けた指導を行っています。その成果として、2024年春に医科コースを卒業した73名のうち、国公立大学医学部に14名、私立大学医学部に32名が現役で合格しました。医学部への現役合格者数は46名で、全国15位の実績でした。
次に、中等部入試担当の遠藤実由喜先生が2025年度の中学入試について説明しました。同校の入試は5科目型(国語・算数・理科・社会・英語)、適性型(適性A・適性B・英語)、英語型(国語・算数・英語)の3タイプがあります。いずれも英語が必須なのが特徴ですが、5科目型と適性型の英語で出題されるのは公立小学校で用いる検定教科書レベルなので、特別な対策は不要です。遠藤先生は「小学校の英語の授業に積極的に参加して、その内容を理解していれば十分対応できます」と話しました。合格基準点の目安は、受験生の平均点を5割としたとき、東大ジュニアコース・医科ジュニアコースは7割、難関大ジュニアコースは6割です。教科ごとの足切りはなく、総合点で判定されます。
いずれのコースも得点率が8割に達すると、入学納入金35万円、授業料39万6000円が免除されるA特待となります。また、医科ジュニアコースの合格基準に満たなかった場合でも、難関大ジュニアコースにスライド合格できる制度もあります。同校は複数回受ける場合の受験料は3万円ですが、3回以上受けても増えることはないので、入学手続きや延納手続きをしたうえで再挑戦する受験生も多いそうです。遠藤先生は「仮に志望コースに合格できなかったとしても、入学後、進級時にコースを変更できるチャンスがあるので、悩むようなら、入学を決めてください」と語り、説明会を締めくくりました。
同校卒業生で東京医科歯科大学を卒業した土浦協同病院初期研修医の荒井一希先生による医科ジュニアコース向けの医科講話の様子。9月は「患者に寄り添うとは?」というテーマで中学生にもわかりやすく解説するとともに、医師国家試験の問題も紹介されました
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